アメリカのクリントン国務長官が7月31日からアフリカ6カ国歴訪を開始しました。歴訪の目的地は、セネガルや、南スーダン、マラウイ、ウガンダ、ケニア、南アフリカとなっています。政治アナリストらは「今回のクリントン長官のアフリカ歴訪は様々な目的がある」との見方を示しています。
クリントン氏の最初の訪問国はセネガルです。クリントン国務長官は7月31日夜、セネガルに到着しました。セネガルについてアメリカ当局者は3月の大統領選挙で平和裏に政権交代したことを称賛し、「セネガルはフランス語圏アフリカで最も信頼できる パートナーだ」と述べました。クリントン長官は1日、ダカールの大学で講演前に、政権交代を実現したサル大統領と会談しました。
民主的な選挙で勝ち、就任したサル氏への支持を伝える一方で、イスラム武装勢力が支配を拡大し、「アフリカのアフガニスタン」とも指摘されるマリ北部への対応を話し合いました。 セネガルの後、南スーダン、マラウイ、ウガンダ、ケニア、南アフリカへの訪問の際に、クリントン長官はこれらの国の指導者らと会談し、外交や、経済、政治、社会、疫病対策などに関する問題を討議する予定です。特に、南アフリカで、両国間の戦略対話に臨み、関係強化策などについて話し合う計画です。
こうした中、政治アナリストらは「クリントン長官の歴訪は、アメリカのオバマ大統領が民主制強化、経済・貿易・投資の促進、平和・安定・発展の奨励、アフリカでの影響力の向上を柱とする新アフリカ戦略を発表した直後に行われ、複数の目標を目指すものだ」と指摘しました。
具体的には、今回の歴訪のテーマはアフリカの平和と安定であり、民主的な政治制度の強化や経済発展の支援を掲げますが、アフリカで台頭するテロ組織への対応で各国との協力を深める狙いもあるようだということです。
特に、中国がアフリカでの影響範囲を拡大させている現在の背景の中で、アメリカがアフリカでどのように影響力を向上させるかがアメリカにとって死活問題とみられています。
さらに、アメリカエネルギー省が今年から2020年まで毎年アフリカから7億7000万バレルの原油を輸入すると公約したことや NIC=アメリカ国家情報会議が「現在アメリカがアフリカ諸国から輸入する原油量がアメリカの原油輸入総量の15%を占めているが、2015年に25%に増加する」との予測を出したことからみれば、原油をはじめアフリカの豊富な天然資源の開発も今回の歴訪の主な内容となるとしています。