アメリカ情報部門における進退両難情勢

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エドワード・スノーデンCIA元職員

CIA=アメリカ中央情報局の元職員エドワード・スノーデン容疑者が、NSA=アメリカ国家安全保障局の機密情報をえいしたことは、アメリカ国内に衝撃をもたらし、オバマ大統領政権の外交政策に大きな損害を与えています。さらに、この事件はアメリカとロシア、中国及び欧州連合などの関係に悪影響を及ぼしています。

その問題の始まりは、NSAが「プリズム(PRISM)」というシステムを使って、SNSやクラウド・サービス、 あるいはインターネットの接続業者など大手のIT企業から網羅的にデータを収集していたという事実です。この記事はイギリスの『ガーディアン』、アメリカの『ワシントン・ポスト』の記者、そして政治的な告発を続けてきたジャーナリストのダニエル・エルスバーグによって、 6月6日に発表され世界中に衝撃をもたらしました。
この両電子版は9日、NSAが市民の通話記録やインターネット上の情報をひそかに収集していたことを両紙に暴露したのは、CIAの元職員でコンピューター技術者のエドワード・スノーデン氏だと明らかにしました。

その直後、アメリカ政府高官らは「情報収集行為は2001年9月11日テロ以降、アメリカを標的にした50件あまりのテロ攻撃の発見と抑止に寄与してきた。」と弁明してきました。オバマ大統領は国民に対し機密性と国家安全を選択するべきだと呼びかけました。

アメリカ情報当局者は、容疑者が当初想定されていたよりも多くの機密文書を所持しているとみています。また、ウィキリークス創始者のジュリアン・アサンジ容疑者と共闘関係を強めれば、安全保障上の重要性を無視して機密文書を公開するのではないかと警戒しています。これまでに、アメリカはスノーデン容疑者スパイ罪で訴追、アメリカ当局 香港に身柄拘束を要請しました。

しかし、アメリカ政府のもくろみに反して、それは簡単な事ではありませんでした。というのは、この事件はアメリカ内部に緊張を引き起こすだけではなく、アメリカとスノーデン元職員が亡命申請した中国、ロシアとの関係に亀裂が入っているからです。ロシアと中国は、同容疑者の拘束と引き渡しというアメリカの申請を受け入れず、ロシアと中国がスノーデン容疑者の香港出境に関与したというアメリカの批判を拒否しました。

中国外務省の華春瑩報道官は25日の定例記者会見で、スパイ活動取締法違反容疑などで訴追されたCIA元職員エドワード・スノー デン氏が香港を離れたことについて、アメリカ側が中国政府を名指しで批判したことに対し、「根拠に乏しく、中国側は一切受け入れられない」と強く反発しました。

また、ロシアのラブロフ外相も25日の記者会見で、元職員のモスクワ入りで中国とロシアが連携したとのアメリカ議会内の批判を念頭に「ロシア側を非難する試みには、なんら根拠がなく、受け入れられない」と語りました。

このようの中、欧州連合は、アメリカ政府のその巨大な監視プログラムによる欧州諸国民に対する深刻な脅威に懸念を表明しています。

CIA=アメリカ中央情報局の元職員エドワード・スノーデン氏の事件はアメリカの姿に悪影響をもたらし、アメリカがいわゆる公民権の違反について世界各国に対するアメリカの批判宣言に逆行したことを示しているでしょう。

 

 

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