シリア情勢をめぐる問題

この数日、シリアでの紛争を解決するための各国の外交活動が活発に行われています。しかし、この問題に関しては、中国や、ロシア、アメリカ、国連などの間で不一致点がまだ沢山あることから、現在の行き詰まりを打開することは容易ではないとの見方も出ています。

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                      シリアでの激しい交戦

中国外相の代理として李華新前シリア駐在大使が6日、シリア入りしました。「シリア問題の政治的解決を目指し、積極的な外交努力をする」と述べました。仲介役として各方面に無条件の即時暴力停止と反体制派との対話を呼び掛ける方針です。また、「いかなる名目であってもシリアの内政に干渉することに反対する」と強調しました。李特使は「対話による解決が危機打開の唯一の道であり、シリアの主権や独立、国家の一体性を国際社会は尊重すべきだ」と語りました。

ロシアもシリアを支持する姿勢を示しています。ロシアは中国とともに、シリアに対する安保理非難決議に拒否権を2度行使しています。ロシアのチュルキン国連大使は安全保障理事会で7日、リビアがシリアの反体制派を訓練するための軍事施設を有しているほか、武器供与も行っているとしてリビアを非難しました。

一方、アメリカは強固な姿勢を維持しています。アメリカ軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は7日、オバマ大統領の指示で、対シリア軍事行動に向けた情勢分析を実施したことを明らかにしました。また、アメリカ共和党のジョンマケイン上院議員は5日、上院本会議で演説し、アサド政権と対立するシリア反体制派に拠点となる安全地帯を提供するため、シリア北部でアメリカ軍主導の多国籍軍による空爆作戦を実施するよう提唱しました。

オバマ大統領はこの強固な措置を批判し、シリアへの軍事介入を否定しましたが、具体的な打開策を提案していません。

こうした中、国際アナリストらは「シリア問題が徹底的に解決されるまでは時間がかかる」と予測し、「この問題が世界の外交史上の大きな試練となる」との見解を示しています。

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