シリア情勢を巡る問題

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反体制派への弾圧が続くシリア情勢をめぐり、国連とアラブ連盟の合同特使を務めるアナン前国連事務総長は27日、シリア政府が同氏の提案した和平案を受け入れたと明らかにしました。中国を訪問しているアナン氏は報道官を通じて、アサド大統領が和平案を基本的に受け入れたと表明しました。同案は人道支援を可能にするための1日2時間の停戦や、重火器の使用の禁止など6項目があります。
こうしたなか、国連安保理が27日開かれ、イギリスのライアルグラント国連大使は記者団に対し、「アサド政権は第一段階として人口密集地から重火器をひきあげるべきだ。それを実行するかどうかを注視している」と述べました。また、ドイツのウィッティヒ国連大使は「アサド政権の信頼性にはかねてから疑問がある」と述べるなど、欧米諸国はシリアがきちんと提案を実行するのかどうか、慎重に見極める必要があるという認識を示しました。

安保理では、来週の会合でアナン氏から直接説明を聞き、今後の対応について協議する見通しです。アメリカも疑問視しています。同国のクリントン国務長官は記者団に、「われわれはアサド大統領の誠意と真剣さを言葉ではなくその行動で判断する」と述べ、攻撃停止と市街地からの撤退を求めました。

一方、シリアのアサド政権がアナン氏の案を受け入れたことについて、中国外務省は28日、歓迎する意向を示しました。中国外務省の洪磊報道官は28日、「シリア政府が提案を受け入れたことを喜んでいる。これはシリア問題の解決に役立つからだ」と評価しました。洪磊報道官はさらに「シリア政府と関係者が約束を誠実に守るよう希望する」と述べて、受け入れた提案を着実に行動に移すよう求めました。

国際世論は「シリアで去年3月以降の死者が9000人を超えたとみられるが、衝突が長引けば、それ以上の人的物的被害が出る」とした上で、関係各側に対し、できるだけ早く人道支援を開始し、そして、この紛争の徹底的な解決策を早期に見出すよう期待しています。

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