スペイン向けのユーロ圏諸国の支援を巡る問題

EU=欧州連合のユーロ圏17カ国は9日、財務相による緊急電話協議を行い、財政・金融不安が広がるスペインは経営危機に陥った同国内銀行への資本注入に絡んで、EUに近く支援を要請する意向を表明しました。これを受けて、ユーロ圏財務相は最大1000億ユーロ(約10兆円)の支援を行う用意があ るとの声明を発表しました。

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スペインでは不動産バブル崩壊などで国内3位の銀行、バンキアグループの実質国有化が決まるなど金融システム不安が深刻化しています。不良債権を抱えた大手銀行の資本増強が急務です。しかし、欧州債務危機の波及で同国国債の利回りが高止まりする中、自力で銀行救済のための資金を確保するのは困難な状況となっています。

EUは、金融不安を端緒にユーロ圏でドイツや、フランス、イタリアに次ぐ4位の経済規模を持つスペインが財政危機に陥れば、欧州全体や世界経済への影響は甚大と懸念されています。同国にEUへの支援要請を促していました。

アメリカ市場はその影響を受けています。11 日のニューヨーク株式市場でダウジョーンズ工業株30種平均が5営業日ぶりに大幅に反落しました。先週末に合意したユーロ圏各国によるスペイン銀行支援を巡り、同国政府の財政負担が増すとの懸念から徐々に売りに押されました。

こうした中、IMF=国際通貨基金がスペイン大手銀の健全性を証明する報告書を公表し、これによりますと、スペインの2012年の経済成長率が前年比マイナス4.1%に落ち込み、住宅価格が20%近く下落するという厳しい想定では、同国の金融システム全体で371億ユーロの資金注入が必要となるということです。

スペインのラホイ首相は10日、EUの金融支援に関して、「スペインへの支援はEU全体の勝利だ。これで信頼を回復できる」と述べ、巨額の不良債権を抱えたスペインの銀行救済のため、支援の重要性を強調しました。その一方で、「2012年は悪い1年になる見通しだ」と述べ、経済成長と雇用創出にはなお時間がかかるとして、楽観論を戒めています。

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