ズン首相の基調講演に対する評価

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すでにお伝えしましたように、シンガポールで開催された第12回アジア安全保障会議(通称、シャングリラ対話)で、ベトナムのグエン・タン・ズン首相は「アジア・太平洋地域の平和、協力、繁栄の為の戦略的信頼醸成」をテーマにした基調講演を行いましたが、国際世論から高い評価を受けています。

この基調講演は、ベトナムの対外・国防・安全保障政策だけでなく、国際社会に「平和を守るために、戦略的信頼を醸成しなければならない」とのメッセージを送りました。

アジア太平洋地域の情勢が複雑に推移している現在、シャングリラ対話は世界各国の特別な注目を集めています。こうした中、同対話でのズン首相の講演はアジア太平洋地域の平和・繁栄に関する信念をもたらすものと評されています。

パリ政治学院のダビヂ・カムグルー教授は次のように語りました。

(テープ)David

「ズン首相がシャングリラ対話で基調講演を行うこと自体も重要です。というのは、皆ご存知のように、ASEAN最大国はインドネシアだからですが、この講演はベトナムが地域の各問題解決プロセスにおいて重要な役割を果たしていることを示すものといえます」

このように語ったカムグルー教授は、また、「この講演は『平和を愛する』というベトナムの政策、路線を再確認するだけでなく、多くの国の利益に関連する海上紛争をはじめ複数の問題の具体的な解決策などを提案した」との見方を示しました。

一方、ロシアの極東学院のブラジミール・マジリン博士はカムグルー教授の見解に賛同し、「アジア太平洋地域における各大国の競争と介入に関するズン首相の見方は正しい」と認めました。

マジリン教授は次のように語りました。

(テープ)VLADIMIR

「その講演で、ズン首相はアジア太平洋地域での協力・平和・発展を目指す域外の諸国の積極的な競争と介入に反対していません。これは注意すべきことです。また、この講演は、各国は小国の意見にも耳を傾ける必要があると指摘しました。これは正しいです。私はベトナム経済について研究しています。経済面から見れば、ベトナムは小国ではありません。現在、国際社会においてベトナムの地位が日増しに高まっています。ズン首相の今回の基調講演はその地位の向上に寄与すると思います」

さらに、ロシアの政治アナリストであるプオトル・ツベトソフ氏は「ズン首相が出した『国連憲章、国際法に基づいてあらゆる紛争を解決する』という方策は公平で正しいものだ」と述べました。

短くて分かりやすいズン首相の基調講演は各国の支持と好評を受けています。というのは、この講演で取り上げられた「平和・協力」ということは各国の願望だけでなく、逆行できない全世界と現時代の流れとなっているからです。

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