チェコ政府、ベトナム出身者を少数民族に認定

先頃、チェコのカレル・シュヴァルツェンベルク外相の提案に基づき、チェコ政府は同国の少数民族会議における在チェコベトナム人の代表を指名しました。この決定はチェコを始め、国外在留ベトナム人コミュニティにとって、重要な節目を記すものです。

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チェコにおけるベトナムのファストフードレストラン

ベトナム人はウクライナ、スロバキアに次いで、チェコ在留外国人として3番目に多いです。現在、チェコの総人口は1億200万人ですが、同国在留ベトナム人は6万5千人です。チェコ在留ベトナム人協会は1999年に設立されました。この協会の活動を通じて、同国在留ベトナム人が互いに助け合い、団結を深めています。同協会は母国ベトナムの民族文化の保存とベトナムとチェコとの関係強化に力を入れています。また、同協会はチェコ駐在ベトナム大使館と協力して、チェコ政府に対し、同国在留ベトナム出身者をチェコの少数民族として認定するよう申請書を出しました。この認定はチェコ在留ベトナム出身者に対し、所在国の経済社会発展事業への参加に多くのチャンスを作り出します。

また、チェコ在留ベトナム出身者がチェコの少数民族として認定されたことで、ベトナム人コミュニティは母国言語で、地方行政の文書に調印できるほか、母国言語で学習や教育を受けるようになります。これと同時に、チェコ在留ベトナム人が市役所や裁判所などでベトナム語を使用できる権利を持つようになります。その他、チェコ在留ベトナム人はベトナム語によるラジオ・テレビ放送番組を制作することも可能になります。また、チェコの少数民族の一つとして、チェコ在留ベトナム人は母国の伝統文化と言語の保存のため、所在国の支援金を受けるようになります。

チェコ元老院人権委員会のモニカ・シミンコバ議員は「少数民族会議におけるベトナム人の代表は自民族に関連する問題についてチェコ政府にアドバイスをする権利がある」ことを明らかにしました。

チェコ在留ベトナム出身者をチェコの少数民族として認定されたことはチェコを始め、世界の多くの国々に在留しているベトナム人の前向きな貢献を示していると言えることでしょう。

 

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