デジタル時代における男女平等の推進に努力するASEAN

(VOVWORLD) -ASEAN地域の第四次産業革命は急速な変化をもたらしている中で、デジタル時代におけるジェンダー平等への新しいアプローチが求められています。

第36回ASEAN=東南アジア諸国連合首脳会議は、デジタル時代における女性のエンパワーメントに関する特別首脳会合を初めて開催します。これは、ベトナムが提唱した構想であり、共同体構築過程におけるジェンダー平等と女性の役割向上の促進に向けたASEAN加盟諸国の指導者の公約を強調することが狙いです。また、女性の権利確保に向けたベトナムの努力の一つでもあります。

あさって6月26日に、ハノイで、グエン・スアン・フック首相は、この特別首脳会議を主宰します。ベトナムのグエン・ティ・キム・ガン国会議長、ニュージランドのジャシンダ・アーダーン首相、リム・ジョクホイASEAN事務局長、アルミダ・アリシャバナ国連アジア太平洋経済社会委員会事務局長がゲストとして会合に参加します。

ASEAN内の初の構想

ASEAN地域の第四次産業革命が急速な変化をもたらしている中で、デジタル時代におけるジェンダー平等への新しいアプローチが求められています。この間、社会保障、女性とジェンダー平等に関するASEANの公約や優先課題は、重視され、推進されています。しかし、現在のASEAN内では、多くの女性が社会保障サービスを受けにくいという実態があります。

2020年は、男女平等と女性のエンパワーメントの促進にとって重要な意義を持っています。インフォーマル・セクターの女性労働者の割合は男性と比べて、高いですが、収入は低いという状態となっています。

こうした状況の中で、2020年のASEAN議長国、ASEAN政府間人権委員会委員長としてのベトナムは、女性の権利確保を巡る情報の交換を強化するため、デジタル時代における女性のエンパワーメントに関する特別首脳会合を提案したのです。ベトナム外務省のグエン・コック・ズン次官は次のように明らかにしました。

(テープ) 

デジタル時代における男女平等の推進に努力するASEAN - ảnh 1   写真:Nguyễn Hồng

「ASEAN加盟諸国の指導者らが、女性のことや、女性のエンパワーメントについて本格的に討議するのは今回が初めてですが、これは、重要な意義があります。こうした活動を通して、指導者らは、提案に耳を傾けた上で、具体的なアイディアを提出します。女性のエンパワーメントを目指すためには、先ず、法的文書を完備させる必要があると思います。」

ジェンダー平等に向けた国際的協力の強化

2020年に、世界は北京宣言及び行動綱領採択25周年、持続可能な開発目標履行5周年を記念します。また、この年に、ベトナム政府は、ジェンダー平等に関する初の国家戦略を終わらせ、2021年∼2030年期の新たなジェンダー平等戦略を準備します。

この25年間、ベトナム政府は、ジェンダー平等に関する北京行動綱領などの目標を実現する決意を固めてきました。現在、ベトナムにおける、女性国会議員の割合は27.1%に達し、ASEAN地域と世界の平均値を上回っています。また、企業の女性社長の割合は、全体の31.3%を占めています。女性の新規雇用創出率はこの5年間連続して48%を超えています。

デジタル時代における男女平等の推進に努力するASEAN - ảnh 2

ベトナム女性連合会中央委員会に属する経済発展のための女性支援委員会のディン・ティ・ヌン副委員長は次のように語っています。

(テープ)

「第四次産業革命に対応するため、ベトナムは女性への支援計画を立案しました。ベトナムの女性は、重要な役割を果たしており、雇用の創出に貢献するだけでなく、持続的な経済成長、完全な社会、及び、持続可能な開発のための2030アジェンダの遂行に寄与しています。」

ベトナムは、女性を初めとする人間の権利確保に関する法律整備に努力すると共に、この分野において国際的協力の促進を重視しています。

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