(VOVWORLD) - ベトナムの食文化について触れるならば、米粉料理である「フォー」を抜きにして語ることはできないでしょう。そのため、2018年以来、12月12日は「ベトナムフォーの日」と制定されています。今年の「フォーの日」に当たり、様々なイベントが催されました。
ホーチミン市で行われた「フォーの日」イベント |
ベトナムの伝統的料理の中で、米を原料とする料理のフォーは最も人気があると言えます。大都市から農村部まで、豪華なレストランから路上の屋台に至るまでどこでもフォーが食べられます。フォーはベトナム人の食文化の一部となってきました。
今年の「フォーの日」は9月にホーチミン市で始まりました。新型コロナの第4波で震源地となったホーチミン市は新型コロナとの闘いで先頭に立っている医療関係者に感謝するために、「愛情あふれる移動するフォー店」を運営し、医療関係者にフォーを無料で提供しました。また、「フォーの日」である12月12日に、ホーチミン市で、「フォーの日」というイベントが行われました。イベントで、「フォーコンクール」や、フォーに関する作文コンテスト、フォーに関するビデオクリップコンテスト、フォーの好きな人による交流会など様々な活動が行われました。
一方、ハノイでは、12月12日に多くの市民がフォーを食べました。ハノイ旧市街のバッダン通りにある有名なフォー屋さん「バッダン」は1日中、お客さんでいっぱいです。 この店のお客さんの話です。
(テープ)
「この店のフォーを食べると、何となく暖かくなり心地よい感じがします。幼い頃も今もその感じは変わりませんね。」
「この店のフォーのスープは香りも味も独特で美味しいです。また、牛肉も柔らかくて素敵です。」
美味しいフォーを作るため、最も重要なのは美味しいダシを取らなければなりません。それぞれのフォーの店は自らの秘訣をもっています。美味しいフォー屋さんと言えば、きちんとしたレストランもあれば、屋台の店もあります。そのため、通りの風景を楽しみながら、フォーを味わうことは多くの人にとってリラックスする時間となっています。あるハノイ市民の話です。
(テープ)
「ちゃんとしたレストランでフォーを食べてもフォーの味を十分に楽しむことはできないでしょう。しかし、屋台でフォーを食べると、通りの風景を眺めたり、スープの香りを楽しめますよ。」
12月12日の「フォーの日」はベトナムだけでなく、世界各国でも記念されました。この日にあたり、「フォー」に関わる生き生きとしたイメージは、アメリカや、イギリス、フランス、カナダ、スイス、ドイツ、オーストリア、イスラエル、アイスランド、ポーランド、シンガポールなど20カ国のグーグルで流されています。これはフォーを顕彰する活動の一環です。
また、日本では、2016年から「フォー」を記念する「フォーの日」が4月4日に認定されました。フォーの即席麺を製造・販売するエースコックが、英語の「4(フォー)」が重なることから日本記念日協会に申請しました。
こうしたフォーはベトナム食文化の大使となっており、世界友人にベトナムの文化をピーアールすることに寄与しています。