プラスチック廃棄物の削減のため強固な措置をとるベトナム
(VOVWORLD) -2017年、ベトナムは海洋プラスチックとマイクロプラスチックごみに関するUNEP=国連環境計画の評議会決議を採択した世界127か国の一つとなりました。
プラスチック廃棄物をはじめ、廃棄物を原因とする環境汚染は差し迫った課題となっており、人間の生活と各国の経済発展を脅かし、世界全体が強固な措置をとる必要があります。国連の責任感があるメンバーであるベトナムは生態環境保護のため、プラスチック廃棄物の削減に尽力しています。
先頃、ハノイで、資源環境省所属ベトナム海洋離島管理局、UNDP=国連開発計画の共催により、プラスチック汚染に関するグローバル合意の構築に向けた地域協力セミナーが行われました。セミナーで、ベトナム海洋離島管理局のチュオン・ドゥク・チー副局長は「PEMSEA=東アジア海域環境管理パートナーシップに前向きなメンバーとして、ベトナムはプラスチック汚染に関するグローバル合意の構築を目指す交渉への参加を支持している。これを通じて、ベトナムは各国と協力して、プラスチック汚染に関連する問題の解決に取り組むことになる」と強調しました。
また、チー副局長は各国が海洋環境に関するプロジェクトやプログラムをはじめ、東アジア海域の持続可能な開発戦略を効果的に実施するとともに、責任感を持って、海洋を管理するよう提案しました。
一方、2021年に承認されたベトナムにおけるプラスチック廃棄物管理強化計画案によりますと、ベトナムは2025年をめどに、すべての商業施設やスーパーマーケットで、環境にやさしいレジ袋、包装を使用し、発生するプラスチック廃棄物の85%を収集、リサイクル、処理するという目標を掲げています。
また、この計画案は使い捨てプラスチック製品や分解が難しいビニール袋を生産、流通している企業に対し、環境にやさしい製品への生産に変換するよう奨励しました。気候変動研究者グエン・ドゥク・ティ博士は次のように語りました。
(テープ)
「個々人は気候変動に対応する意識を芽生えさせる必要があります。環境保護は世界の保護に寄与し、我々はその利益を得るからです。環境汚染は人間の環境に悪影響を与えるのです」
現在、多くの人々は具体的な行動で環境保護活動に貢献しています。ベトナムにおける野生動物のためのセンター、センター長、チャン・グエン氏は次のように語りました。
(テープ)
「プラスチック製品の使用を可能な限り削減することを心がけます。化石燃料の代わりにバイオマス燃料の利用を選択します。これらは自然環境保護に寄与する行動です」
2017年、ベトナムは海洋プラスチックとマイクロプラスチックごみに関するUNEP=国連環境計画の評議会決議を採択した世界127か国の一つとなりました。2018年、カナダで開かれたG7首脳会議で、当時のグエン・スアン・フック首相は海洋プラスチックごみの解決を目指しグローバルな協力を呼び掛けたほか、この件に関するベトナムの公約を明らかにしました。
ベトナムは毎年プラスチック廃棄物300万トンを発生させ、世界でも大量のプラスチック廃棄物を発生させる国々の一つです。そのため、ベトナムは海洋プラスチックごみに関するグローバル行動計画パートナープログラムに参加しており、2030年をめどに、海洋プラスチックごみ量の75%を削減する目標を掲げています。