
(写真:ラオ・ドン新聞)
ベトナム資源環境省によりますと、ベトナムの農業用面積は1千万ヘクタールにのぼっており、その内の400万ヘクタールは稲作に利用されています。しかし、この10年、稲作用地のおよそ35万ヘクタールが工場用地や住宅地などに転用されてきました。これは土地の利用と区画整理にとって懸念すべきものです。土地管理総局のトン・ザー・フェン元総局長は次のように語りました。
(テープ)
「長期的な経済、環境面に関する影響を考慮せずに、広い面積の稲作用地を工業用地や住宅地など非農業に転用するのは一部の住民の生活にマイナス影響を与え、食糧の安全保障を脅かしています」
土地管理総局のトン・ザー・フェン元総局長はこのように語りました。
この問題に関し、国会経済委員会のレー・クォーク・ズン元副委員長は土地資源を効果的に利用する鍵は総合的な利用戦略を作成することである。その中で、稲作用地の保護は第1の任務に位置づける必要があると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「稲作用地の利用に関してきちんと検討しなければなりません。食糧に関連する問題は10~20年のことではなく、100年先のことを考える必要があります。農地を作る為には千年もかかるからです。その為、この問題に関し、慎重な対策を取る必要があります」
国会経済委員会のレー・クォーク・ズン元副委員長はこのように語りました。
一方、ベトナム資源環境省のグエン・マイン・ヒェン次官によりますと、稲作用地の利用に残されている問題を解決する為、政治システム全体の努力が必要である。中には厳格に保護されるべき稲作用地を明確に規定しなければならないと述べ、次のように語りました。
(テープ)
「政府は稲作用地の区画整理について討議しています。今後、それぞれの地方は稲作用地の区画整理を明確に公開します。これを基礎に、稲作用地の区画整理を行なっている地方を援助してゆきます」
資源環境省のグエン・マイン・ヒェン次官はこのように語りました。
現在、ベトナム共産党政治局は政府が提出した2020年までの土地使用計画を採択しており、その中で、農業用地の面積は2010年と比べて50万ヘクタールが増加し、2万7千ヘクタールにのぼります。その内、稲作用地は3千8百ヘクタールです。
土地面積は限られているものの人口は日増しに増加しています。そのため、足並みを揃えた対策と土地を節約する意識は土地を効果的に使用するだけでなく、ベトナムが世界の2番目の米輸出大国という位置を維持する為に重要な礎となることでしょう。