
幾人かの人物は先頃、「自由権、民主主義を利用して、国家の利益と公民の組織の利益を侵害する」という容疑でベトナム刑事法第258条に従い、捜査の名目 (めいもく)でベトナム警察機関により逮捕されました。
これに対して、幾人かののブロガーと国際組織は「国家安全保障に関する規定を利用して、国民が市民 的政治的権利、言論の自由権、インターネットの利用権を制限することを糾弾しました。
言論の自由、表現の自由権は、もっとも基本的な人間の権利の一つですが、1948年の世界人権宣言は「すべての人々は、個人の自由権を享受する時、他人の権利、及び、自由権の承諾と尊重を保障し、そして、公共秩序、道徳面での正当な要求に応えるため、法律により制限される」と明記しました。
さらに、1966年の市民的及び政治的権利に関する国際条約は「言論の自由権は、特別な義務と責任に伴い履行すべきである。そのため、他人の権利と威信を尊重する、または、国家安全保障と公共秩序を確保するため、一定の制限を強いられる可能性がある」と規定しました。
このように、ベトナムの1992年憲法は「言論の自由権」を、そして、1999年の刑事法が「言論の自由権」に関する特別内容を規定するのは国際通例に合致するものです。そのため、ベトナムの警察機関により逮捕された者を弁護する時、ヒューマン・ライツ・ウォッチ、国境なき記者団など国際組織とブロガーは、これらの者がベトナムの法律に違反していたということを理解しなければなりません。
これらの者たちは、政府を批判した者や「民主主義と人権のため戦った戦士」ではなく、「自由権、民主主義を利用して、国家の利益と公民の組織の利益を侵害している者たちです。
注目すべきことは、これらの組織はこの事件を利用して、ベトナムの人権状況と言論の自由権を歪曲したということです。
ベトナムでは市民的及び政治的権利、言論の自由、インターネットの利用権が法律と実際に保障されています。しかし、その言論の自由権は公民としての義務と切り離すことはできません。ベトナムを含め、世界各国の人々は憲法と法律の枠内で行動しなければならないことでしょう。