ベトナムとEU欧州連合との関係

2日、欧州理事会のヘルマン・ファン・ロンパイ議長夫妻は3日間のベトナム公式訪問を終えました。1990年にベトナムと欧州理事会が外交関係を樹立して以来、ロンパイ議長によるベトナム初訪問は経済・貿易、政治、及び発展協力が近日中におけるベトナムとEU=欧州連合との関係にとって重要な役割を持っていることを改めて示しました。

ベトナムとEU欧州連合との関係 - ảnh 1
ロンパイ議長とチュオン・タン・サン国家主席

政治面では、今回のベトナム訪問で、ロンパイ議長はベトナム共産党、国家、政府及び国会の最高指導者らと会見しました。これらの席上で、ベトナムの指導者らは「ベトナムの党と国家は、ドイモイ刷新路線とオープンな外交政策を堅持しており、多面的な分野にわたってEUとの協力関係の強化を重視している」と強調しました。また、双方は、国連、ASEMアジア欧州会合、及びアセアンとEUの協力枠内を初めとする地域と国際的フォーラムの場において協力することで一致しました。その他、双方は、南シナ海における安全保障と航海の自由の必要性について強調するとともに、国際法に基づいてあらゆる紛争を平和措置で解決し、DOC=南シナ海行動宣言の履行、及びCOC=南シナ海行動規範の早期締結を支持しました。

経済・貿易の面では、今回の訪問にあたり、ベトナムとEUの指導者らは「工業、インフラ整備、交通運輸、エネルギー、財政、医療、観光及びサービス業などの分野におけるそれぞれの企業に更なる有利な条件を作り出すことで一致しました。EU側は、ベトナムとEUとの自由貿易協定の締結へ向けた交渉の促進、ベトナムを市場経済国と早期に認めることを促すことを公約しました。現在、欧州連合はベトナムの最大となる投資パートナーと支援者の一つであり、アセアン地域における第5位の貿易相手となっています。世界経済が様々な困難に直面しているにもかかわらず、双方の貿易取引額は2010年の170億ドルから2011年の240億ドルに上っています。その他、双方がPCA全面的なパートナーシップ協力協定の締結、及び、自由貿易協定の第1ラウンドを行なったことはベトナムとEU加盟諸国との経済協力関係の強化に寄与しています。

駐ベトナムEU代表部のフランツ・イェッセン大使は次のように語っています。

(テープ)

「世界経済は様々な困難に直面していますが、ベトナムとEUとの貿易取引関係は全く損害を被りませんでした。実際、今年も双方の貿易取引額は増加の傾向にあると予測されています。現在、ベトナムとEUは互いに良好なパートナーであるので、双方に最良の利益をもたらす自由貿易地域を構築する必要があります。」

駐ベトナムEU代表部のフランツ・イェッセン大使はこのように語りました。

そして、協力発展の面では、ベトナムに対する最大の無償援助供与者として、今回のベトナム訪問を通して、ロンパイ議長は2011年から2013年期における援助プログラムの効果的実施と2014年から2020年期の協力優先分野の確定においてベトナムをを引き続き支援してゆくことを公約しました。特に、今回の訪問にあたり、双方は、欧州投資銀行の支援による1億5千万ユーロ相当の2012年の気候変動援助契約を締結しました。また、ベトナムとEUは教育養成、科学技術、資源環境、農業と農村開発などの分野における専門的協力を強化することで一致しました。

外交関係樹立して以来この20年あまりに、ベトナムと欧州連合との関係は常に強化発展しています。欧州理事会のヘルマン・ファン・ロンパイ議長による今回のベトナム訪問はこうした関係の深化に寄与すると期待されています。

ご感想

他の情報