イタリアのジョルジョ・ナポリターノ大統領の招きに応じて20日、ベトナムのグェン・フ・チョン共産党書記長率いる代表団はイタリア公式訪問を開始しました。この訪問は両国の外交関係樹立40周年を記念するにあたり行われているものです。この訪問にあたり、両国の指導者はベトナム・イタリア関係を戦略的パートナー関係に格上げするための共同声明に正式に調印します。これは両国関係を新しい発展段階に押し上げる基礎となります。

かつてのアメリカ帝国主義者との戦いにおいて、ベトナムはイタリアを始め、欧州諸国からの支持を受けました。両国が外交関係を樹立してからこの40年間、両国関係は全面的に発展してきました。イタリアはベトナムとEU欧州連合との関係強化を支持した北西ヨーロッパ諸国の中で、最初の国です。
両国は相互尊重を基礎に、経済、貿易、投資などの分野において、安定した発展を遂げてきました。イタリア政府の指導者はベトナムとの多面的な関係強化を重視するとともに、ベトナムを東南アジア地域におけるイタリアとの関係発展の優先国の一つと見做しています。長年来、イタリアはEU諸国の中で、ベトナムの最大の貿易相手国となってきました。世界経済と両国の経済が多くの困難に直面している中でも、両国間の取引総額は引き続き伸びを見せており、2012年に、その貿易総額は28億ドルに達しました。ベトナム外務省所属対外政策局のレ・ハイ・ビン( Le Hai Binh)局長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムとイタリアとの関係は前向きに発展してきました。2012年、イタリアはベトナムを市場経済国として認めました。イタリアはベトナムとの戦略的パートナー関係を結ぶことを望みました。両国の外交関係樹立40周年を記念し、これにあわせて行われているチョン共産党書記長の今回のイタリア訪問は両国関係の重要な節目となるでしょう」
レ・ハイ・ビン局長はこのように語りました。
現在、両国の指導者らは両国関係を新たな発展段階に押し上げるため様々な計画を練っています。今年に行われる両国の外交関係樹立40周年を記念する活動の幕開けとして、現在、ローマで「イタリアにおけるベトナム文化の日」が開催されています。このイベントは両国間の文化交流、及び、ベトナムの文化、国土、人々をイタリアに紹介する機会となります。在イタリアベトナム大使館のチャン・タイン・ハイ( Tran Thanh Hai) 元貿易参事官は次のように語りました。
(テープ)
「これまで、イタリア国民はベトナムが観光発展の潜在力豊かな国であることを知りません。私たちはイタリア観光庁といくつかの大都市の観光連合会と協力して、ベトナム観光をピーアールしています。」
チャン・タイン・ハイ元貿易参事官はこのように語りました。
両国は文化、観光面のほか、国防、教育養成、スポーツなどの分野において協力を強化しています。両国はイタリアに留学したり、科学研究したりするためイタリアに派遣するベトナム学生を支援する一連の文書に調印します。また、ハノイとローマ、ホーチミン市とミラノ市、ベトナム北部港湾都市ハイフォン市とジェノバ市との協力も今後強化されます。
グェン・フ・チョン共産党書記長による今回のイタリア訪問は両国関係に新しい原動力を作り出すことでしょう。