(VOVWORLD) -既にお伝えしましたように、ベトナムのグェン・ティ・キム・ガン国会議長と国会高級代表団はオーストラリアを公式訪問中です。
ガン国会議長=TTXVN |
この訪問は、両国議会の指導者による相互理解と相互信頼の深め、ベトナムの国会とオーストラリアの上下両院との協力関係の強化を始めとする、ベトナムとオーストラリアとの協力関係の深化に寄与するものであると期待されています。
効果的な協力
ベトナムとオーストラリアは外交関係樹立以来、約45年間にわたって互いに重要な相手国となっています。特に、2009年に全面的なパートナシップを樹立し、2015年3月に全面的なパートナーシップの強化に関する宣言を締結してから、両国関係は急速で、実質的かつ効果的に発展してきました。最近では、ベトナム中部ダナン市で開催されたAPEC=アジア太平洋経済協力会議の首脳ウィークの枠内で、グェン・スアン・フック首相はオーストラリアのマルコム・ターンブル首相と会談しました。会談で、両首相は、早期に両国関係を戦略的パートナーシップに格上げすることで一致しました。
経済関係について、この間、両国の貿易取引額は増加しつつあります。その貿易取引額は1990年に3200万ドルだけでしたが、2016年には52億ドルに達しています。現在、オーストラリアはベトナムにとって第7番目の貿易相手国となっています。オーストラリアのFDI=外国直接投資プロジェクトが工業、建設、サービス業、教育、加工産業、農業、林業、水産物などに集中しており、効果的に実施されています。
ベトナムは、オーストラリアに対し、製造産業、エネルギー、鉱産物開拓、インフラ整備、ハイテクアグリカルチャー、食品加工などの分野においても協力関係をさらに拡大し、ベトナムでの投資を増額してゆくよう要請しました。さらに、オーストラリアは、ベトナムに対し、2010年から2015年までの間、毎年1億3千万ドルあまりのODA政府開発援助額を供与しています。
ダナンでのAPEC首脳ウィークの諸活動に参加した際のオーストラリアのジュリー・ビショップ外務大臣は「オーストラリアは、ベトナムの気候変動対応、人材開発、民間経済セクターの能力向上、男女平等などの分野にODA援助額を優先的に提供してゆく」と明らかにしました。
(テープ)
「オーストラリアは、食料安全保障、貿易、投資だけでなく、他の分野においてもベトナムと協力する方針です。今回、ダナン市に来て、ベトナム西北部ソンラ省とラオカイ省に対する支援プロジェクトを公表したことに嬉しく思っています。これらのプロジェクトは、経済、社会、家庭における女性の役割を果たすことが狙いです。このことは、ベトナム政府の方向に合致しています。」
両国議会協力の強化
両国間の良好な関係の傍ら、ベトナム国会とオーストラリア議会との友好協力関係も良好に発展しています。ベトナム国会とオーストラリア下院は、2008年に初の協力合意書に調印しました。続いて、ベトナム国会とオーストラリア上下両院は2013年に、新段階の協力合意書に調印しました。これらの文書は、両国立法機関の協力関係の強化に向けた法的基礎となっています。
また、双方は、それぞれの国に友好議員グループを発足させました。その一方で、両国議会は、IPU=列国議会同盟、APPF=アジア・太平洋議員フォーラム、AIPA=東南アジア諸国議員会議など多国間フォーラムにおいて互いに支持し合っています。
ベトナムとオーストラリアは1973年2月26日に外交関係を樹立しました。約45年間にわたって、二国関係は日々良好な成果を収めてきました。ガン国会議長による今回のオーストラリア公式訪問は、二国間の協力関係の強化に寄与しており、両国関係を戦略的パートナーシップにするという決意を示すものであると期待されています。