23日、ベトナムのチョン・タン・サン国家主席の招きに応え、シンガポールのトニー・タン・ケンヤム大統領がベトナム国賓として訪問を開始しました。27日まで行われる今回の訪問は政治、経済、通商、投資などの分野における両国関係の強化に寄与するとされています。

11年9月のサン国家主席とトニー・タン・ケンヤム大統領との会談
ベトナムとシンガポールは1973年に外交関係を樹立しましたが、ベトナムがアセアン東南アジア諸国連合に加盟した1995年以来、両国関係は新しい発展段階に入りました。2004年、両国は「21世紀における全面的な協力に関する共同声明」を締結し、両国間の多面的な協力関係に法的基礎を作っています。また、両国間の高級訪問も頻繁に行われています。2011年9月に行われたシンガポール訪問で、サン国家主席は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムとシンガポールとの政治面での信頼度は日増しに高まっています。これは経済、貿易、文化、教育、国防などの分野における協力に新しい発展段階を開いています。両国間の協力関係は互恵を基礎に進められていますが、ベトナムはシンガポールから多くの経験を学ぶことができます」
サン国家主席はこのように語りました。
2004年、ベトナムとシンガポールは両国の経済コーディネーター構想の実施に合意を達成しました。そして、その後、両国はベトナム・シンガポール・コーディネーターの枠組み協定を締結し、その中で、金融、投資、貿易・サービス、交通運輸、郵政通信・情報技術、教育養成といった6つの分野における連携について一致しました。これにより、両国の計画投資大臣の会議が8ヶ月に一度定例会議を行い、コーディネーター枠組み協定の実施状況を見直し、今後の行動計画について討議を行います。
その結果、シンガポールはベトナムの最も大きな貿易相手国の一つとなっています。2011年における両国間の取引総額は87億ドルに達し、2010年と比べて25億ドル増えました。一方、ベトナムに対するシンガポールの直接投資額が連続して増加しています。今年3月末現在、シンガポールはベトナムに総額240億ドル相当の1008件の投資プロジェクトをベトナムに投資しています。シンガポールの投資家はベトナムの投資環境を高く評価しています。リム・フンキャン 貿易産業相は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムに初めて来たのは1994年のことですが、その後、毎年、2~3回ぐらいベトナムを訪れています。1994年以来のベトナムの変貌は印象的でした。シンガポールの企業はベトナムの短期的だけでなく、長期的で大きな潜在力を理解しており、ベトナムの経済発展に寄与することを望んでいます。両国間の協力が今後も引き続き拡大することを確信しています」
リム・フンキャン 貿易産業相はこのように語りました。
現在、ベトナムとシンガポールは多分野において、14件の協力協定と覚書を締結しています。今回のベトナム訪問にあたり、トニー・タン・ケンヤム大統領とベトナムの指導者らは両国関係の強化に関する多くの措置について意見を交換します。今回の訪問は両国関係の発展に寄与することでしょう。