12日、ベトナム共産党のグェン・フ・チォン書記長はシンガポール公式訪問を開始しました。14日まで行われるチォン書記長のこの訪問は1993年に当時のド・ムォイ書記長がシンガポールを訪問して以来、書記長による20年ぶりの訪問で、両国の全ての分野における協力関係をさらに強化するためのものです。
この数年間、ベトナムとシンガポールは指導者による多くの相互訪問を行っています。2011年9月、ベトナムのチュォン・タン・サン国家主席はシンガポール訪問を、今年4月、シンガポールのトニー・タン・ケン・ヤム大統領はベトナム訪問を行いました。両国は「21世紀における全面的協力共同宣言」と「連携枠組協定」に調印しました。これは財政や投資、貿易、サービス、交通運輸、郵政通信、情報技術、、教育養成の6つの分野を初めとする全面的協力関係の強化に有利な条件を作り出すために重要な法的文書となっています。
1996年から、シンガポールはベトナムの一流投資貿易相手国となっています。今年4月まで、シンガポールはベトナムに230億ドル相当の投資プロジェクトおよそ1000件を、ベトナムはシンガポールに6億1400万ドル相当の41件を行いました。ベトナムでのシンガポールの多くのプロジェクトは効果をあげています。例としてはベトナム・シンガポール工業団地で、両国間の投資協力の効果の象徴となっています。現在、ベトナム・シンガポール工業団地は北部バクニン省、港湾都市ハイフォン市、南部ビンズォン省で建設されましが、中部クァンガイ省で工事中です。両国の商取引額は2008年、120億ドルに達しましたが、世界経済の衰退の影響を受けていますので、2011年、87億ドルに引き下げました。
両国の国防面での協力は発展しています。両国の国防省は相互訪問を行うとともに、二国間協力に関するいくつかの合意書を積極的に実施しています。また、教育養成での協力も効果をあげています。2000年から現在まで、シンガポールは年平均、ベトナム学生150人から200人に奨学金を発給しました。現在、シンガポールに留学しているベトナム人留学生は9000人にのぼっています。
ベトナム共産党のド・ムォイ書記長によるシンガポールを機に1993年10月に外交関係が樹立されて以来、ベトナム共産党とシンガポールのPAP人民行動党は両国の友好協力関係の強化を目指す様々な措置を実施しました。チォン書記長の今回のシンガポール訪問は両国間の全面的対外活動や世界へ参入などを引き続き促進するとともに、ベトナムの域内諸国に対する協力関係の強化を優先する政策や平和、安定、発展のアセアン共同体作りに向け決意を示すものです。今回の訪問で行われる会談で、チォン書記長とシンガポールの指導者らは、両国の全面的協力関係のさらなる強化を目指す措置を取ります。そういう目的で、チォン書記長のシンガポール訪問は両国民の願望に応えられるだけでなく、両国の協力関係の強化に寄与することでしょう。