ベトナムとスイス国会の協力強化


既にお伝えしましたように、グエン・ティ・キム・ガン国会議長の招きに応じて、28日、スイス連邦国家評議会のイボ・ビスチョバガ議長率いる代表団はベトナム公式訪問を開始しました。ビスチョバガ議長の就任後の初外遊となるこの訪問は、スイス側と同議長がベトナムとの関係強化を重視していることを示し、両国議会間の協力、及び、教育、貿易などの分野での連携に新しい展望をもたらすと期待されています。


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(写真:インターネット)

31日までの日程で行われるこの訪問に当たり、ビスチョバガ議長はガン議長と会談するほか、チャン・ダイ・クアン国家主席を表敬訪問し、商工相、教育訓練相と会合を行う予定です。


多分野での効果的協力

ベトナムとスイスは46年前の1971年10月11日に国交を樹立しましたが、それ以来、両国関係は迅速かつ効果的に発展してきました。ベトナムは常に、自国の発展事業と国際社会への参入事業、特に、行政改革や、農業発展、貧困解消、医療サービスの改善、国連のミレニアム目標の実現などの分野においてスイスの効果的な支援を受けています。近年、両国間の貿易関係は迅速に発展していますが、両国は、その関係の強化に力を入れています。

欧州におけるベトナムの重要な経済相手国となっているスイスはベトナムにMFM=最恵国待遇や、GSP=特恵関税制度を適用しています。また、スイスや、アイスランド、ノルウェー、リヒテンシュタインの4カ国から構成されるEFTA=欧州自由貿易連合とベトナムは2012年5月から、双方のFTA=自由貿易協定に関する交渉を開始し、これまで14ラウンドを経てきましたが、スイスはこのFTAの早期締結を目指しています。

こうした中、両国間の商取引関係は積極的に発展しています。2016年、両国間の取引額は7億3100万ドルに達し、前年と比べ、85%増となりました。現在、スイスはベトナムの製造業や、エネルギー、電力などの分野で、20億ドル相当の100あまりの投資プロジェクトを行っています。

スイスは、ベトナムにODA=政府開発援助を優先的に供与する8ヶ国の中の1つで、2016~2020年期にベトナムに9億ドルを支援することを公約しています。教育協力も目覚しい成果を収めています。スイスは、環境や、管理、財政、金融、経営管理、大学院教育などの分野でのベトナムの人材育成を支援しています。2010年、当時のグエン・ミン・チェット国家主席のスイス訪問を機に、両国は教育協力に関する覚書に調印しました。

一方、両国の議会協力も促進されつつあります。2014年に行われた当時のグエン・シン・フン国会議長のスイス公式訪問と、先ごろ行われたトン・ティ・フォン国会副議長のスイス訪問はその関係強化に寄与するものと見られています。両国国会は、経験交換や、協議体制を強化するほか、国際場裏での協力・協調を促進することで一致しました。また、両国は既に、友好議員連盟を設立しました。


今後の展望

今回のビスチョバガ議長のベトナム訪問は、両国関係があらゆる分野で良好に発展している背景の中で行われ、両国の立法機関の協力の強化を目指すものです。特に、訪問期間中、スイス側はベトナムの商工相や、教育訓練相と会合を行う予定です。

これは、両国間の貿易関係や、EFTAとベトナムとのFTAに関する交渉の加速、教育協力、職業訓練協力、科学技術協力などに役立つと期待されています。

スイス連邦国家評議会議長のベトナム訪問は1999年以来、18年ぶりのものです。両国関係の良好な土台に基づいて、今回の訪問は両国関係に新しいチャンスをもたらし、ベトナムが東南アジア地域におけるスイスの最も重要な相手国であることの再確認に寄与するものと見られています。


 

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