ベトナムとデンマークとの関係

既にお伝えしましたように、デンマークのヘレ・トーニング・シュミット首相はベトナムのグェン・タン・ズン首相の招きに応じて、7日、ベトナム公式訪問を開始しました。この訪問の日程は2日間だけですが、ベトナムとデンマークとの関係の強化に寄与すると評価されています。

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シュミット首相

訪問期間中、デンマーク首相はベトナムの最高指導者と会見と会合を行うほか、ベトナムとデンマークとのビジネスフォーラムへの参加、ベトナムで事業活動を行っているデンマーク企業への訪問などを行い、経済、貿易分野における両国関係の促進を図ります。この訪問の前に、ベトナム駐在デンマーク大使館のジョン・ニールセン大使は「デンマーク首相によるベトナム訪問は今回が初めてだが、これはベトナムを支持しており両国間の関係をさらに強化したいというシュミット首相の意向を示すものだ」と強調しました。

実際、両国が国交を樹立した1971年11月からこの41年間、ベトナムはデンマークの外交政策における優先対象として見なされてきました。近年、両国間の経済関係は大幅発展しています。2011年の統計によりますと、両国間の貿易額は4億ドルに達し、前年と比べ1億ドル増加しました。

また、投資面では、これまで、デンマーク企業130社はベトナムで活動中で、ベトナムに複数のFDI=外国直接投資プロジェクトを行っており、その総額は6億2000万ドルに達しています。これにより、デンマークはベトナムに投資を行っている93カ国・地域の中、第25位にたっています。

両国間の経済関係に関して、ニールセン大使は「ベトナムはデンマーク政府が特別な関心を寄せている10の新興市場の中の1つだ」と明らかにし、次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムとデンマークの企業間の協力のための潜在力はとても多きいだと思います。というのは、ベトナムは他のアジア諸国と比べ、競争力が比較的に高いからです。例えば、豊富な労働力や安い人件費などです。一方、デンマーク企業はベトナムに先進技術や、設備、近代的な教育方法などを持ち込むことができます」

ニールセン大使はこのように語りました。

現在、両国の指導者らは双方関係を新しい発展段階に押し上げることで合意しています。その中で、ベトナムはデンマークからの投資を一層誘致する一方、デンマークは8600万人の人口を持つベトナム市場のメリットを徹底的に開発する計画です。

ベトナムとデンマークとの関係 - ảnh 2

これに関し、先ほどのニールセン大使は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムは技術導入に力を入れた方がいいと思います。というのはこれはデンマークのメリットだからです。デンマークは技術、設備などの面で、ベトナムを支援することができます。また、商号の作り・維持、および、競争力の向上などの面でもベトナムを支援できます」

ニールセン大使はこのように語りました。

投資、貿易だけでなく、ODA=政府開発援助の面でも、デンマークはベトナムを積極的に支援しています。これまで、ベトナム向けのデンマークのODA総額は約10億ドルに上っています。この援助は農業、文化、貧困解消、環境などの分野にあてられています。

ベトナムのグエン・ミン・クアン(Nguyen Minh Quang)天然資源環境大臣は環境保全と気候変動への対応分野向けのデンマークの援助を高く評価し、次のように語りました。

(テープ)

「ベトナム政府と関係各機関はデンマーク政府の援助に深い関心を示しています。これまで、ベトナムはデンマークの援助金を効果的に活用しています。このため、デンマーク側は私たちに信頼を置いています。これは気候変動対応事業に役立つものです」

クアン大臣はこのように語りました。

両国関係が良好に発展している背景の中、シュミット首相の今回のベトナム訪問はその関係を新しい発展段階に押し上げると期待されています。

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