グェン・タン・ズン首相の招きに応じて、ノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相は16日から18日にかけて、ベトナム公式訪問を行っています。

ノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相の今回のベトナム訪問は貿易、投資、気候変動の対応、水資源管理、再生エネルギー、農業、石油ガス、造船などの分野における両国間の協力強化策について意見交換すると共に、ベトナムとEFTA=欧州自由貿易連合との自由貿易協定の締結を目指す交渉の促進、ミレニアム目標の実現、2015年の持続的な開発目標の作成のため行われているものです。

良好な友好協力関係

ベトナムとノルウェーは1971年11月25日、国交を樹立しました。この40年、両国関係は政治、経済、文化、社会など多くの分野において前向きに発展してきました。両国の各レベルの相互訪問が頻繁に行われました。最近、オランダで行われた核安全保障サミットに出席した際、グェン・タン・ズン首相はエルナ・ソルベルグ首相と会見を行いました。両国は国務次官級政治協議と人権対話を行っています。

経済分野において、2014年、両国間の取引総額は3億700万ドルを超え、2013年と比べて27％増となりました。ベトナムはノルウェーに繊維製品、履物、木材製品、カシューナッツを輸出し、ノルウェーから水産物、機械設備を輸入しています。2012年5月、ベトナムとEFTAはＦＴＡ自由貿易協定の締結を目指す交渉を開始しました。2015年2月現在、ノルウェーはベトナムに投資総額1億2千万ドル相当の30件の投資プロジェクトを実施しており、ベトナムに投資を行っている世界の101の国々と地域の中で、第37位に立っています。

現在、ノルウェー企業40社はベトナムの木材加工、建設資材の生産、室内装飾、農林水産物の加工などの分野で事業活動を集中的に行っています。この40年間におけるベトナムとノルウェーとの関係について、ベトナム駐在ノルウェー大使館のシレン・エリクセン大使は次のように語りました。

（テープ）

「ベトナムとノルウェーとの関係がこの44年間、あらゆる分野において発展し、貧困解消、経済発展などの分野において、多くの成果を収めました。近年、ノルウェーは気候変動の対応分野、ベトナムの研究所、大学と協力を進めています」

ベトナムとノルウェーとの協力開発関係の強化

ベトナムとノルウェーは1996年10月、協力開発に関する枠組み協定を締結しました。ノルウェーはベトナムに総額3億2千万ドルを支援しました。これと同時に、ノルウェーはベトナムに給水プロジェクト、廃水、および、固体廃棄物の処理プロジェクトに低金利信用借款を行った他、ベトナムの貧困解消、国際社会への参入を積極的に支援してきました。

ノルウェー首相の今回のベトナム訪問における重要な目的の一つはミレニアム目標の実現、2015年の持続的な開発目標の作成についてベトナムの指導者と意見を交換するということです。先ほどのベトナム駐在ノルウェー大使館のシレン・エリクセン大使はさらに次のように語りました。

（テープ）

「今回、ノルウェーのエルナ・ソルベルグ首相はミレニアム目標に関する顧問グループの議長としてベトナムを訪問しています。ベトナムはミレニアム目標の実現に多くの成果を収めたため、ベトナムを訪問しているのです。」

今回の訪問にあたり、ベトナム駐在ノルウェー大使とハノイ駐在国連コーディネーターはベトナムで実施される国連のプロジェクトに支援するため130万ドル相当の支援合意書を締結します。