ベトナムとミャンマーの関係

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ミャンマーのテインセイン大統領

ベトナムとミャンマーの関係

 20日、ミャンマーのテイン・セイン大統領は2日間のベトナム訪問を開始しました。テインセイン大統領によるベトナム訪問としては同大統領が就任して以来、初めてで、両国の友好関係と貿易、投資を中心とする協力関係の強化が狙いです。

 この訪問は両国の友好と協力関係が順調に発展している背景に行われたものです。両国は常に訪問団を交換しています。一例を挙げると、昨年6月行われたベトナムのホアン・チュン・ハイ副首相によるミャンマー訪問、同年8月に行われたミャンマー畜産漁業大臣によるベトナム訪問、去る11月に行われたミャンマー武装勢力総司令官によるベトナム訪問、そして、去る12月のメコン川流域開発計画第4回首脳会議を機に行われたベトナムのグエン・タン・ズン首相によるミャンマー訪問などがあります。ベトナム外務省のファム・クァン・ビン副大臣は次のように語っています。(テープ)

「テインセイン大統領はグエン・タン・ズン首相に『初めてのミャンマー訪問で、首相様をお客、2回目の訪問でお友達、3回目の訪問で家族の一員として扱います』と言いました。これは両国の指導者、及び各レベルの高官同士の信頼感を示しています。テインセイン大統領はまた、『ベトナムをASEAN東南アジア諸国連合、ひいてはアジア地域の中で第1の信頼にたるパートナーとして見做している』と強調しました。」 ビン副大臣はこのように語りました。

 現在、ベトナムとミャンマーの経済、貿易、投資関係は前向きな発展を遂げています。ベトナムはハノイとヤンゴン、ホーチミン市とヤンゴンを結ぶ直行便をはじめ、ヤンゴン駐在ベトナム航空代表事務所、投資開発銀行代表事務所、石油ガスグループの代表事務所などを開設しました。2011年に、それぞれの国で貿易振興見本市が開催され、双方の商取引額や投資額の引き上げに寄与してきました。統計によりますと、2011年、両国の商取引額はおよそ1億7千万ドルに達し、2010年と比べ、10%増となりました。ただ、ベトナム商工省・貿易政策局のレ・クァン・ラン副局長は「この数字はそれぞれの国の潜在力にまだ見合っていない」との見解を示し、次のように述べました。(テープ)

「現在、ベトナムとミャンマーの商取引額はかなり低く、また、ASEAN内の商取引総額と比べ、非常に低いものです。それで、私たちは貿易振興を目指す措置を模索しています。これらの措置には情報交換、企業経営者からなる訪問団の交換、投資貿易振興の強化などが含まれます。」

ラン副局長はこのように述べました。

さきごろ、行われた両国の経済、文化、科学技術協力合同委員会会議では農・林・水産物、交通運輸、エネルギー、情報、医療、文化、教育、スポーツ、観光、科学技術分野での協力の強化を目指す具体的な措置について討議が行われました。また、昨年のグエン・タン・ズン首相によるミャンマー訪問で、両国の指導者は経済、貿易、投資分野での協力関係を優先的に発展させることで一致し、2015年をめどに双方の商取引額を5億ドルに引き上げるという目標を設定しました。更に「地域と国際場裏で行動を協調し、ASEAN加盟諸国と力を合わせ、ASEAN共同体づくりに取り組む」と表明しました。さきほどのベトナム外務省のファム・クァン・ビン副大臣は次のように語りました。(テープ)

「この1年、ベトナムとミャンマーは政治、経済、貿易、対外、国防分野などで、一定の協力枠組みを作りました。この訪問は、これらの枠組みを発揮する機会となります。」
ビン副大臣はこのように語りました。

 今回のミャンマー大統領によるベトナム訪問は両国の関係に新たな原動力を作り出すとみられます。訪問を機に討議される問題や締結される協力合意書は現在と今後における両国の適切で効果的な協力関係の発展に道を切り開くことでしょう。

 

 

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