ズン首相はカザフスタン北部アクモラ州のコクシェタウ空港に到着した。
既にお伝えしましたように、グェン・タン・ズン首相は、ベトナムとEAEC=ユーラシア経済連合とのFTA=自由貿易協定の調印式典に出席する為、29日、カザフスタンに向かいました。ベトナムが同共同体とFTAに調印するのは最初の国です。これは、ベトナムとEAEC加盟諸国との経済関係の発展に向けた法的枠組みと成ります。
ユーラシア経済連合は、ロシア、カザフスタン、ベラルーシ、アルメニア、及びキルギスタンの5ヶ国から構成されています。人口1億7千万人を擁するEAECはベトナム企業にとって魅力的な市場であると見なされています。
利益のバランス
ユーラシア経済連合は2015年1月1日に発足されました。ベトナムとユーラシア経済連合との自由貿易協定の交渉は2年あまりにわたって行なわれ、本格的に終了しました。ベトナムの超え放送局のロシア支局の取材に対し、ベトナムのFTA交渉団のダン・ホアン・ハイ団長は次のように語っています。
(テープ)
「友好関係を下で、ベトナムと各国との相互理解が深まり、各国はそれぞれの国の利益と特徴を尊重して、双方の利益のバランスをとれるという目的を目指しました。これまでに、交渉プロセスが終了した時に、その目的を達成した事が分かりました。FTA協定の調印は、ユーラシア経済連合の加盟諸国とベトナムの利益、及び双方の利益バランスの確保に配慮を加えています。」
関税の自由化
ベトナムとユーラシア経済連合との自由貿易協定の締結は、双方の経済関係発展に向けた簡素化と安定した法的枠組みを作り出します。その上に、二国関係を強化し、協定の遂行方策を交換することが出来ます。
専門家の評価によりますと、この協定は関税の自由化、具体的にはEAEC加盟諸国
とベトナムとの商品取引に便宜を図ると評価されています。同協定に盛り込まれる殆
どの商品リストが輸入減免税で取り締まる傍ら、幾つかの製品が保護関税を維持する事が出来るのです。ベトナムの幾つかの主力輸出製品は有利な条件を受けます。先ほどのベトナムのFTA交渉団のダン・ホアン・ハイ団長は次のように語っています。
(テープ)
「ベトナムとユーラシア経済連合とのFTAが調印された直後、世界各国に輸出されているベトナムの殆どの水産物は0%の輸出税を課されます。同じく、繊維製品の8割も輸出税が免除されます。そして、革靴の輸出税もゼロにします。」
他方、ユーラシア経済連合の加盟諸国の鉄鋼、工業製品、農業製品などは直ちにベトナムから有利な条件を受けます。
貿易協力推進のチャンス
ベトナムとユーラシア経済連合とのFTAの調印後、2020年までに、関連各国間の貿易取引は現在と比べ数倍増になると予測されます。EAEC加盟諸国はベトナムの経済発展計画の遂行を支援することも出来ます。
現在、ベトナムとユーラシア経済連合との貿易取引額は年平均30億ドルしか達していないという状態です。そこで、FTA協定は、双方の経済貿易協力の推進に全面的に寄与すると期待されています。ベトナムはASEAN=東南アジア諸国連合における積極的な役割を果たしており、とユーラシア経済連合がASEANとアジア地域に進出できる玄関であると評価されています。
ベトナムのグェン・タン・ズン首相が、ベトナムとユーラシア経済連合とのFTAの調印式典に出席することはベトナムの世界経済への参入過程における重要な出来事であると見なされています。