ベトナムとロシア、ベラルーシとの伝統的な友好関係強化
既にお伝えしましたように、12日から17日にかけ、ベトナムのグェン・タン・ズン首相は、ロシアとベラルーシの公式訪問を行ないました。この訪問はベトナムとロシア、ベラルーシとの協力関係に新しい1ページを開き、経済、貿易、安全保障、国防、教育養成などの分野における協力関係の拡大と、両国間のより深い発展に寄与すると期待されています。

ズン首相とメドベージェフ首相
今回のロシア訪問で、メドベージェフ首相はズン首相との会談後、記者会見を行った際「ロシアとベトナムは、高い信頼関係を築いてきた。というのは、両国は過去にも現在においても、特別な感情を持っているからだ。ズン首相による今回のロシア訪問は両国の良好的でダイナミックな発展ぶりを示す証である」と強調しました。
そのため、ズン首相とロシア首脳らとの会見、会談で、双方が「両国関係を全面的な戦略パートナー協力関係に格上げしたことは、新たな段階における二国間協力関係の促進へ向けた原動力を作り出してきた」と、意見の一致を見ました。ベトナムとロシアはそれぞれの国における、一連の重要なプロジェクトを含む優先的な投資プロジェクトのリストを早期に合意しており、また、今回の訪問に当たり、文化、スポーツ、観光、司法、信用、鉄道などの分野に関する7件の協力合意書が締結されました。両首相は、貿易取引額を2015年までに70億ドル、2020年までに100億ドルにすること、さらに、軍事技術と人民軍の育成、石油生産開拓の分野において協力関係を引き続き強化することで合意しました。

ベラルーシ首都ミンスクグ着いたズン首相
一方、15日から17日までのベラルーシ訪問は、伝統的な友好関係に新たな1ページを開き、多くの分野における二国間協力強化の基礎を作り出すと期待されています。ベトナムとベラルーシは、政治、外交、経済、貿易、教育養成、科学技術、労働協力などの分野において良好な関係を持ってきました。このことは、ズン首相とベラルーシ首脳らとの会談、会見で具体化されました。これに基づき、双方は、軍事を始めとする多くの分野における協力拡大の重要性を再確認し、2013年から2015年までの期間でベトナム・ベラルーシ経済協力プログラムを良好に実現することで合意しました。一方、ベラルーシの首脳らは「東南アジア地域において、常にベトナムを優先的なパートナーと見做しており、ベトナムとともに両国の協力関係を促進したい意向にある」と強調しました。
従来の国々との関係強化と発展を尊重することはベトナムの終始一貫した外交政策です。ズン首相による今回のロシアとベラルーシ公式訪問はその決意を固めるだけでなく、各国との協力関係の強化、拡大に寄与していくことでしょう。