中国の習近平共産党総書記兼国家主席の招きに応え、ベトナムのグエン・フー・チョン共産党書記長は7日から10日にかけて中国公式訪問を行なっています。この訪問は両国関係の健全な発展に寄与すると期待されています。
65年前の1950年1月18日、中華人民共和国とベトナム民主共和国、現在のベトナム社会主義共和国は国交を樹立しました。この65年間、両国関係は多くのうねりを経ながらも、友好・協力が両国関係の主流となっています。
そして1991年、両国関係は正常化されました。23年経った2014年、双方の商取引額は1991年と比べ、1500倍増にあたる550億ドルに達しました。また、この10年、中国はベトナムの最大の貿易相手国であり、第2の輸出先の座についています。2011年10月、行われたグエン・フー・チョン共産党書記長による中国訪問を機に、双方は2012年~2016年期の経済貿易協力発展5カ年計画を締結しました。一方、2013年に行われた中国の李克強首相のベトナム訪問にあたり、両国はインフラ整備や交通結合に関する大規模なプロジェクトの作成を中心に経済貿易協力の促進や均衡かつ健全な貿易関係の確保で合意し、2015年までに商取引額を600億ドルにするという目標を前倒しで達成すること、2017年にこの数字を1千億ドルにすることで一致しました。ちなみに、中国はベトナムにおよそ80億ドルを投資していることで、対ベトナム投資を行う100の国と地域の中では9位に立っています。
現在、中国に留学しているベトナム人学生は1万3千人を越える一方、ベトナムの各大学に在学している中国人留学生も数千人となっています。両国の国防・安全保障、文化、スポーツ、医療、科学技術分野などでの協力は目覚しい成果を収めてきたほか、若者をはじめ、両国国民の友好交流や草の根外交活動が頻繁に行われ、両国の相互理解と友好関係の強化に寄与しています。これまで、2回にわたる、ベトナム・中国青年フェスティバル、2回のベトナム・中国人民友好フェスティバル、6回のベトナム・中国人民フォーラム、14回のベトナム・中国青年友好集いが行われてきました。
国境問題に関し、双方は国境・領土問題の解決に関する基本的な原則、及び海上問題解決を指導する基本的な原則に関する合意書に調印しました。
ハイレベルの交流や会合が様々な形で頻繁に行なわれることは、政治的信頼の強化や原動力となり、切実な協力関係の発展方向を定めるとともに、不一致点の解決に条件を作り出すとみられます。両国は各レベルの複数の協定や協力合意書を締結し、長期的な協力関係の発展に法的裏づけを作りました。
ベトナムと中国共産党の関係は絶え間なく強化され、党建設や国の運営などに関する複数のシンポジウムが開催されました。また、2012年から、両国の党と国家の指導者はホットラインを設立し、ベトナム共産党書記長と中国共産党総書記は3回にわたり電話協議を行っています。
ベトナムと中国の友好関係はホーチミン主席と中国の毛沢東主席をはじめ、両国の各世代の指導者、国民により培われたもので、両民族の貴重な財産と見做されています。ベトナムの党、国家、国民は一貫して中国との友好関係と戦略的かつ全面的なパートナー関係の強化、発展を希望し、地域と世界の平和、安定、繁栄に寄与することを願っています。両国の国交樹立65周年にあたり、行なわれるグエン・フー・チョン共産党書記長による中国訪問。この訪問はベトナムの独立、自主の対外路線を立証し、両国関係の健全な発展に拍車をかけ、残っている問題の解決に有利な条件を作り出すものであるとみられます。