今から20年前の1993年11月8日、フランスの首都パリで対ベトナムODA政府開発援助に関する円卓会議が行われました。それ以来ベトナムと支援国との協力関係は始まりました。20年間にわたり、ベトナムは自らの力と支援国の援助額により、貧困国から中所得国になってきました。

17日午前、ハノイで開催されたベトナムと支援国との協力20周年を記念する式典で、計画投資省の代表は「この20年間、支援国がベトナムに公約したODA総額は780億ドルを超えた。これにより、支援国は年平均ベトナムにおよそ30億ドルのODA援助を供与していた。これはベトナムの経済社会の発展事業に重要な金額である」と明かにしました。
これらの成果が達成できた理由はODA援助の受け入れに関する自らの立場を堅持するということです。20年前に当時のボ・バン・キェット首相はパリで行われた対ベトナムODA政府開発援助に関する円卓会議に書簡を送り、その中で、「ベトナム政府は外国支援額のコーディネートと利用に関する責任を負う。ベトナムはこの支援金が効果的に利用されなかった場合、ベトナム人民はその代償を払うべきであるということを十分に認識する」と明記しました。
この20年間、ベトナムはその書簡の精神に沿って、支援金を利用してきました。4年に一度、ODA支援額の管理と利用に関する政府の政令が改正されました。これと同時に、ODA金額により実施されてきたプロジェクトの監視活動が強化されました。これにより、世界経済が停滞している中でも、対ベトナムのODA公約額は年を追って増加してきました。
WB世界銀行ベトナム事務所のビクトリア・クワクワ所長は次のように語りました。
(テープ)
「ODAの協力においてベトナムが達成した成功の主な理由はベトナム政府の適切な指導ということです。特に、ベトナムは経済発展状況に見合った発展戦略を作成しました。また、ベトナムは支援国が寄せられた意見や構想を効果的に活用しました。」
しかし、今後、ODAの利用に関して、ベトナムは多くの試練に直面することが予測されています。これは2006年から2010年までの期間に締結したODA援助の実施のスピードを加速するということとベトナムが中所得国になった時に適用する財政規制を遵守するということです。
喜ばしいことは今日、国際社会と支援国は今後もベトナムへのODA援助を継続するということです。対ベトナムの最大のODA支援国の一つである日本のJICAベトナム事務所の築野元則元所長は次のように語りました。
(日本語のテープ)
17日午前、ハノイで開催されたベトナムと支援国との協力20周年を記念する式典で、ベトナムのグェン・タン・ズン首相はベトナムに対する国際支援国の援助を高く評価し、次のように語りました。
(テープ)
「私たちにとって、皆さんからの貴重な金額や、技術的援助と開発政策に関するアドバイスは物質面での援助だけでなく、互いに助け合う精神や、仁愛あふれる精神を示しています。ベトナム政府は支援国のODA援助を大切にして、これを効果的に利用することを約束します」
この20年間に築き上げられたパートナー関係を基礎に、ベトナムは今後も支援国からのより多くのODA援助を受けることを期待しています。