ベトナムにおける地雷・不発弾の被害克服の新たな前進
(VOVWORLD) -この数年間、戦争後の地雷・不発弾の被害克服が、引き続き促されています。
生徒に、地雷・不発弾回避の意識を高めるための宣伝活動 |
4月4日は「地雷に関する啓発および地雷除去支援のための国際デー」、いわゆる「国際地雷デー」です。この数年間、戦争後の地雷・不発弾の被害克服が、引き続き促されています。ベトナムは、世界の中で地雷と不発弾汚染最も深刻が国の一つです。今なお、中部各省を始めとする全てが63の省と市の、地雷と不発弾が点在しています。多くの人々が、戦争中の地雷と不発弾の被害によって死亡、負傷しました。
地雷と不発弾の被害克服の取り組み
ベトナム政府は、地雷と不発弾の処理とその被害克服において各省庁、部門、地方を積極的に指導してきました。2018年に、地雷とその他の爆発性戦争残存物の被害克服活動に関する18号議定書を採択しまた。この議定書は2019年3月20日に発効しました。これに基づき、ベトナム領土内において、地雷とその他の爆発性戦争残存物の被害克服を実現するベトナム国内外の全ての機関、組織、個人などは、この議定を遵守しなければなりません。
VNMAC=ベトナム地雷・不発弾除去国家行動センターのグエン・ファイン・フック副センター長は次のように明らかにしました。
(テープ)
「この議定は、基本的に、ベトナムにおける各時期にわたる戦争後の地雷・不発弾の被害克服を規定しました。多くの規定は、国際基準を満たしています。この議定書は、戦争後の地雷・不発弾の被害克服作業におけるベトナムの国際参入を示す初の法的文書です。また、地雷・不発弾の被害克服作業に対する政府の強い公約、及び、地雷・不発弾による被害者への政府の関心を示しています。」
その一方で、2018年に、ベトナムは地雷・不発弾汚染マップを公表しました。このマップは、土地の管理の使用にとって極めて重要であり、土地の合理的使用を検討するための重要な土台でもあるとされています。同時に、この年に、ベトナムは、3万ヘクタールあまりの地雷・不発弾汚染地域において除去活動を行いました。その他、中部各省などの深刻な地雷・不発弾汚染地方において、数千人の学生、生徒たちを対象に、地雷・不発弾回避の意識を高めるための宣伝活動も積極的に展開されてきました。
地雷・不発弾被害者への支援
地雷・不発弾被害者を支援することは、地雷・不発弾の被害克服作業の中で重要な課題の一つです。2018年に、国家や共同体からの支援活動は、地雷・不発弾被害者の社会復帰を図ってきました。これまでに、全国では、地雷・不発弾被害者を含む百万人以上の重度の身体不自由な人々が毎月、福祉手当を受け、医療保険に加入しています。地雷・不発弾被害者を含む一般障がい者を擁護する120カ所の施設が活動しています。労働傷病軍人社会事業省所属社会保障局のト・ドック副局長は次のように明らかにしました。
(テープ
「ベトナムの現行の法律に基づき、重度地雷・不発弾被害者は、毎月、手当を受けたり、医療保険を加入することになっています。また、身寄りがない場合、社会施設に入所することになります。2018年、私たちは各地方と連携して、地雷・不発弾被害者に関するデータベース管理ソフトウエアを試験的に導入しました。これは、地雷・不発弾被害者の需要を正確に評価した上で、適宜に支援を行うことが狙いです。2019年に、このソフトウエアの導入を拡大させる方針です。」
戦争後の1975年以来、地雷・不発弾により4万人あまりが死亡、約6万人が負傷しました。この間、地雷・不発弾の被害克服に向けたベトナムの努力は、地雷や不発弾で悩んでいる苦痛の軽減に寄与しています。