
先頃、アメリカのクリス・スミス下院議員はベトナムとアメリカとの良好な関係に逆行した行為として、アメリカ議会でベトナムの宗教状況に関する陳述会を開き、「ベトナムは同分野で後退している」と述べました。スミス下院議員はベトナムでの信仰の自由を歪曲し、ベトナム国家は各宗教を差別して扱い、各宗教団体の礼拝活動を認めないと伝えました。
スミス議員は偏見を持ち、議員がベトナムでの信教の状況を歪曲したのは今回が初めてではありません。今回は数年前にベトナム中部ダナン市で発生したいわゆる宗教弾圧事件を振り返りました。また、ベトナム法律違反の罪で禁固刑を受けているグエン・バン・リ神父については、「リ神父は信仰の自由権を施行したことで、禁固刑に処されている」と述べました。これらの事件を通じて、スミス下院議員は偏見と嫌悪的感情を持って、ベトナムの宗教状況を一方的に受け止めていることが分かりました。
これまで、ベトナムは数回にわたり、国際社会に信教・信仰の自由政策を紹介してきました。ベトナムの憲法と法律には国民の信仰の自由権が明確に規定されています。また、2013年に改正された新憲法は「公民としての権利や信仰の自由をはじめ、人権が尊重、確保される」というベトナムの一貫した立場を確認しました。憲法には「国民がどのような宗教を選択するか、または宗教をもたないかは個人が任意に決定できる自由を有する。各宗教が平等に扱われ、また、国家は信教・信仰の自由を尊重、保護する。いかなる人も信仰の自由を侵犯し、または宗教を利用して、法律に違反してはいけない」と明記されています。
先ごろ、グエン・シン・フン国会議長は各宗教の代表と会合を行った際、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムの党と国家は常に国民の信教・信仰の自由に関心を寄せ、尊重しています。また、宗教の道徳的規範は民族の道徳観に合致するところが多いのです。実際、各宗教の信者は関心をもって、国と故郷の建設発展に貢献できるような行動を起こすよう激励されています。」
ベトナムでは、各宗教は平等に扱われており、法律に従う宗教活動は禁止されていません。国民は宗教を信仰する事、または信仰しない事を自由に選ぶことができます。また、国家の許可を受け、活動を開始した宗教組織の数は日増しに増え、信者数も増加しています。礼拝場所の建設や拡大が進められ、宗教活動に有利な条件を作り出しています。さらに、各宗教は自由に教義を印刷することができます。そして、宗教に関する教育事業や宗教分野での外交活動が促進されています。各宗教はかつてない活発な活動を行っています。ハノイ郊外ザラム県、ダトン村に住むキリスト教の信者グエン・バン・トゥアさんは次のように話しました。
(テープ)
「信教や霊性に関する概念は人によって違いますが、民族と宗教は融和した2つの問題です。民族の平和が守られない限り、各宗教の発展は図られないのです。これは私の考えです。ベトナムのカトリック協会は神を敬い、祖国を愛するとともに、民族の発展と足を揃えて、歩むと主張しています。」
これまで、国際人権組織や宗教組織は何回もベトナム入りし、ベトナムの人権状況を見極めました。その際、ベトナムが信教の自由を含め、人権擁護で多くの進歩を遂げてきたことを認めました。先頃、アメリカ国際宗教自由委員会のマイケル・レウィス・クロマティ副委員長率いる代表団はベトナムを訪問した時、「ベトナムの信教・信仰の自由が拡大され、多くの進歩を遂げた」と評価しました。
一方、アメリカのジム・ウエッブ上院議員はベトナムを訪れた際、「ベトナムの信教の自由に関連するいくつかの事件をめぐり、個人的見方が異なりますが、ベトナムの信教の自由に関する進歩は否定できない」と強調しました。特に、ベトナムは高い得票率で2014年から2016年期の国連人権理事会に選ばれたことで信教の自由をはじめ、人権擁護に取り組んでいるベトナムの努力と成果に対する国際社会の評価を立証しました。また、ベトナムの各宗教は平等で自由に発展していることを示しました。