2011年は世界的な経済危機にもかかわらず、ベトナム政府は社会安全保障の確保へ向けての複数のプログラムを実施し、その投資額は前年比で20%増となりました。この年、政府は160万人に雇用を創出し、農村部に住んでいる青年数百万人を対象に職業訓練教育を行ったほか、小学生の学費を免除し、6歳以下の子供向けの保険金を補助しました。また、失業保険、国の功労者向けの優遇政策なども実施されてきました。
しかし、まだ問題点が残っているとも指摘されています。例えば、世界的な経済危機の影響、国の財政緊縮政策による困難などです。これに関し、労働科学院のグエン・ラン・フォン院長は次のように語りました
(テープ)
「経済成長率がここ数年低い水準にとどまっていることは雇用創出と農村部の構造転換にマイナス影響を与えました。特に、現在実施中の社会安全保障確保のための措置が短期的にはよい結果をもたらしていますが、長期的には労働市場に損失をもたらします。これは失業問題が深刻化することにつながります」
フォン院長はこのように語りました。
これらの問題を解決するため、労働傷病軍人社会事業省は今年に政策を点検・調整する計画です。社会安全保障確保の核心とみられている貧困解消に関しては、同省は政府のプログラムのほか、各企業や、団体、個人の参加を呼びかけていく方針です。さらに、サービスの質的向上も重要な任務として位置付けられています。先ほどのフォン院長は次のように明らかにしています
(テープ)
「サービスとサービス提供システムの改善は2011年から2020年までの社会安全保障確保戦略における重要な目標の1つです。この目標達成のためにはサービス供給システムの近代化は重要な役割を果たします。これにより、社会安全保障確保向けの資金調達が迅速になります」
フォン院長はこのように語りました
2012年に国会は価格法案を採択する見通しです。これも社会安全保障確保を目指す有効的な手段とみられています。これに関し、ブオン・ディン・フェ財務相は次のように語りました
(テープ)
「2012年に、価格管理は中心的な任務です。特に、電力や燃料など必需品の価格管理です。今後、財務省はこれらの分野に携わる企業に対する会計検査、査察活動を強化していく方針です」
フエ大臣はこのように語りました
社会安全保障の確保はベトナムの終始一貫した政策です。グエンタンズン首相は新年を迎えるに当たり国民に送った年頭メッセージでこれを再度確認しました。政府の努力により、今年もベトナム国民の生活が一段と改善されることが期待されています。