(VOVWORLD) - アルゼンチンのセシリア・モロー下院議長の招きに応え、ブオン・ディン・フエ国会議長は24日、アルゼンチン公式訪問を開始しました。
この訪問は両国の外交関係樹立50周年にあたり行われ、両国の友好関係の強化に貢献し、貿易・投資を中心とする協力の促進に道を切り開くと期待されています。
アルゼンチンはキューバとチリに次いで1973年10月にベトナムとの外交関係を樹立した世界3番目の国です。20世紀の90年代後半に両国は互いの首都に大使館を開設し、あらゆる分野で関係を促進しています。現在、アルゼンチンはラテンアメリカにおけるベトナムの重要なパートナーとなっています。
ラテンアメリカにおけるベトナムの重要なパートナー
外交関係樹立から37年後の2010年、ベトナムとアルゼンチンは包括的パートナーシップを確立しました。現在、双方は工業、農業、エネルギーをはじめ、分野別における戦略的パートナーシップの格上げを検討中です。
両国関係の良好な発展には両国議会の貢献が大きいとしています。2006年のベトナムのグエン・バン・アン国会議長、2014年のグエン・ティ・キム・ガン国会副議長、および2018年のド・バ・ティ国会副議長によるアルゼンチン訪問は両国の指導者と国民の相互理解の強化や立法・監視活動に関する知見の共有に寄与してきました。また、2012年にベトナム・アルゼンチン友好議員グループが設立され、今年2月にはフエ国会議長のアルゼンチン訪問を前に、アルゼンチン・ベトナム友好議員グループが発足しました。
貿易・投資協力は両国の包括的パートナーシップの重要な基盤となっています。両国の貿易額は2007年の3億1600万ドルから昨年、およそ50億ドルに増加しました。ベトナムはアルゼンチンにとって第6位の貿易相手国、第5位の輸出市場となっています。一方、アルゼンチンはラテンアメリカでベトナムの第3位の貿易相手国です。また、アルゼンチンはMERCOSUR=南米南部共同市場発足時の加盟4か国の1つであり、MERCOSURとベトナムとの自由貿易協定の交渉を提案しました。
双方関係の発展に弾みをつける訪問
フエ国会議長のアルゼンチン公式訪問は2010年以降初めてのベトナムの指導者による高級レベルの訪問となります。フエ議長には国会機関、各省庁、地方の指導者が同行しています。在ベトナムアルゼンチン大使館のルイス・パブロ・マリア・ベルトラミーノ大使は、同訪問は両国関係の歴史的出来事であると強調しました。
一方、ベトナム国会対外委員会のブ・ハイ・ハー委員長は次のように語りました。
(テープ)
「同訪問を通じて、ベトナムはメルコスールとの自由貿易協定の交渉を促進し、締結を目指します。双方はアルゼンチンの得意分野である農業、農業生産に役立つ産業、グリーンエネルギー、再生エネルギーなどを中心に、包括的なパートナーシップの促進について協議する予定です」
フエ国会議長によるアルゼンチン訪問はベトナムとアルゼンチンをはじめとする南米諸国との協力関係の強化に役立ち、経済貿易分野における外国との協力関係の多様化やグローバルサプライチェーンにおけるベトナムの地位向上を目指すものです。また、アジアとの経済協力を強化するというアルゼンチンの需要に応えるとしています。