ベトナムエビの反ダンピング税の適用をめぐる問題

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先頃、アメリカ商務省はベトナムのエビに適用する税率の調整に関する第8回行政審査の初歩決定に従って、反ダンピング税率を維持すると発表しました。これにより、ベトナムのエビ輸出企業はアメリカ市場にエビの輸出に際し、過去最高の課税がされます。これを受け、ベトナムはアメリカの反ダンピング税の適用は不公平な行為で、両国の全面的パートナー関係に合致しないとしています。

アメリカ商務省は2012年2月1日から2013年1月31日までの期間にアメリカに輸出されたベトナム産のエビに対する反ダンピング税率について最終決定を下しました。これによりますと、ベトナムのエビ輸出企業32社に対し、過去最高の税率が適用されました。その中で、ミンフー水産物グループは4・98%、ソクチャン水産物株式会社は9・75%、残りの30社は6・37%が課税されることになりました。規定に基づき、ベトナムの企業は30日間でアメリカ国際貿易裁判所に起訴する権利があります。

不公平で実状を基礎としない判決

去る3月、アメリカ市場向けに輸出されたエビに対する反ダンピング税率の調整に関する第8回行政審査の初歩決定が発表された後、ベトナムの企業はいずれもこの決定に反対の意を示しました。実際、ベトナムのエビ輸出企業は政府からなんらの援助も受けていません。ベトナムのエビの価格がアメリカより安い理由は天候に恵まれることから生産コストが低いということです。VASEP=ベトナム水産物加工輸出協会のグエン・ヒュ・ズン副会長は次のように語りました。

(テープ) Dung

「ベトナムとアメリカのエビは生産技術が違って、類似点がありません。アメリカのエビは海から水揚げされたものですが、ベトナムのエビは養殖です。これらの製品は関係がなく、直接に競争するものでもありません。反ダンピング税の適用はアメリカ生産業者の保護手段に過ぎません。」

アメリカ消費者に害を加える

ベトナムエビとアメリカのエビは異なる製品であり、異なる消費者に向けています。養殖エビは生産量が安定していて、質も同じで、配達期限が確保されます。消費者にとって、供給源が安定している上、同質である製品は重要な要素となっていますが、これはアメリカ国内の供給者の能力を超えています。また、輸出市場が多様化している背景の中で、アメリカは魅力的なエビ輸出先にならないことから、アメリカ向けの輸出が低迷してきました。これは価格の高騰につながり、アメリカの消費者に害を加えるはずです。

一方で、アメリカ商務省はベトナムのエビ輸出企業に反ダンピング税の適用を決定した時点でアメリカのエビ産業の生産、経営状況は好調です。つまり、ベトナムからの輸入エビはアメリカのエビ産業になんらの被害をもたらすことはなく、反ダンピング税が適用される理由となっていません。また、アメリカ市場に安い価格で輸出されるベトナム産のエビはアメリカ消費者に利益をもたらすとみられます。

自由貿易の精神に合致しない

エビ加工輸出産業は直接、または間接的に労働者およそ350万人に雇用創出しました。また、エビの輸出額はベトナムのGDP=国内総生産のおよそ3%を占めています。アメリカ商務省がベトナムのエビ輸出企業に反ダンピング税を適用したことはこれらの企業に深刻な害を加えるだけでなく、ベトナムの労働者にも直接的な影響を与えています。また、順調に発展している両国の経済貿易協力関係や自由貿易の精神にも逆行しています。

ベトナムとアメリカは全面的パートナー関係を結んでおり、あらゆる商取引活動や反ダンピング税の適用は客観的かつ公平で検討され、ベトナムのエビ養殖、生産、加工、輸出業者とアメリカの消費者、輸入業者の正当な権利、利益は配慮されるべきであるとしています。

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