既にお伝えしましたように、キューバのラウル・カストロ国家評議会議長の招きに応え、15日から17日にかけて、ベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席はキューバ公式訪問を行っています。この訪問は、長い歴史を持つ両国の特別な関係を深化させるためのものです。
特別な関係
世界の現代歴史において、ベトナムとキューバとの特別関係は珍しいと言っても過言ではありません。この関係は、両国の民族解放事業において築かれたもので、両国にとって貴重な財産です。地理的距離はこの関係の維持と発展に何の影響を与えていなかったとされています。ベトナムの民族解放事業において、キューバの共産党・国家・国民は常に、物心両面でベトナムを大いに支援してくれました。
その一方で、アメリカによる経済制裁のせいでキューバが多くの困難に直面したとき、ベトナム人民は大きな支援を行い、キューバが経済社会発展事業で収めた成果を自らの成果として喜んでいます。ベトナムは、キューバ共産党の指導の下、キューバは全ての困難を乗り越えて国をさらに発展させるであろうとの確信を持っています。
経済協力を加速
ベトナムとキューバは、こうした特別な伝統関係を発揮した上で、政治、国防・安全保障、経済の分野において協力関係をさらに強化する方針です。両国の間で、政府合同委員会の会議や、共産党の理論交流会議、外務省の政治協議、国防・安全保障対話などが頻繁に行われています。
経済協力も著しい発展を見せています。現在、両国の貿易総額は年間2億ドルに達しています。ベトナムはキューバに米や日用品を輸出している一方、キューバから薬品などを輸入しています。特に、双方は、農業協力を重視しています。その中で、ベトナムの支援によって2011年から2015年まで展開されたキューバの稲作プログラムは成功したと評されています。そして、トウモロコシと大豆の栽培、及び、水産物の養殖においてキューバを支援する事業も効果的に展開されています。
近年、ベトナム企業はキューバを有望な投資先とみなしており、観光、建設資材、日用品生産などのプロジェクトを展開しています。キューバ政府は、ベトナム企業に便宜を図っている一方、ベトナム政府も、ベトナム企業にキューバへの投資を奨励しています。
両国の経済協力が発展している背景の中で行われるベトナムのチャン・ダイ・クアン国家主席によるキューバ訪問は、両国の経済関係を一段と加速させると期待されています。