18日、欧州議会はベトナム人権に関する決議を出しました。その中で、ベトナムが言論の自由に違反したことを、決議であらわしました。それに続き、翌日19日に発表されたアメリカ国務省の2012年版・人権報告書は、ベトナム人権に関して、事実と異なった情報を出しました。これらは事実と異なる報告であり、ベトナムとアメリカ、及び欧州連合との関係強化の方向に合致していないものです。

6ページに及ぶ決議の中で、欧州議会は「ベトナムは、幾人かのブロガーに対し不公平な裁判を行ない、ブロガーの身柄を拘束させた。」と主張しました。一方、アメリカ国務省の年次報告書は、依然として、ベトナムを「公民の政治的権利、言論、報道、宗教の自由権が制限されている専制国家」と見做しています。
アメリカはベトナムを含む各国の人権を評価している一方で、自国での人権状況を故意に無視しています。アメリカ社会では現実に人権問題が発生していることが、見て分かります。例えば、銃器に関する犯罪が続いていることは、すなわちアメリカ人の生活と安全に、深刻な脅威をあたえていることです。しかし、アメリカ政府は、銃器への効果的な規制対策をとらなかったため、しばしば発生ています。統計によりますと、アメリカは先進17カ国の中、銃器犯罪による死者の数がトップに立っています。その他、2008年の世界金融危機以来、アメリカの貧困世帯と、貧富格差は引き続き増加しています。
このような中、アメリカは、国家安全保障の介入を通して、常に他国の人権に違反しています。2001年から2011年にかけて、イラクとアフガニスタンにおけるアメリカによる対テロ戦争は毎年1万4千人ないし11万人の死者を出しました。
ところで、この間、ベトナムでは、全ての分野における人権の確保の多大な成果を収めてきました。それらは、ミレニアム開発目標の達成、貧困率の低減、国民生活の向上を遂げ、女性と子供の権利の確保に関する公約を効果的に実現してきました。さらに、この数年間、ベトナムの人間開発指数も連続的に向上しています。国連開発計画が4月17日に公表した人間開発報告書2013によりますと、ベトナムは男女平等指数についてアセアン東南アジア諸国の中、第3位に立つと同時に、世界中で48位になっています。それだけではなく、自主権、言論の自由権、報道の自由権、宗教の自由権などベトナム国民の全ての権利がベトナムの憲法と法律で確保されています。それにもかかわらず、アメリカと欧州議会は、ベトナム人権問題に関する一面的な情報によって、この問題に対する客観性に欠ける見解を示してしまったのです。
実際、ベトナムとアメリカ、及び欧州連合、アメリカと欧州連合及び他国の間には人権に関する一定の格差が存在しています。このことは文化、歴史、発展レベルなどの面では相違点があったという様々原因によると言われています。ですから、いかなる国でも他の国の人権の基準になることは出来ません。アメリカと欧州連合が、ベトナムに対する人権に関する自らの基準を適応したことは、全くの間違いです。これは、ベトナムと各国との人権問題に関する相互理解を目指す対話の強化プロセスに合致せず、ベトナムとアメリカ、欧州連合との関係発展を妨げています。