ベトナム建国の祖フン王を祀る信仰 団結の基盤 新型コロナとの闘いを激励

(VOVWORLD) - ベトナム建国の祖「フン王」を祀る信仰は国がパンデミックを乗り越えるための重要な原動力となっています。

 ベトナム建国の祖「フン王」(Hung Vuong:雄王)の命日である旧暦の3月10日はベトナムのもっとも重要な祭日の一つです。フン王を祀る信仰はベトナム文化を支える柱の一つであり、ベトナム民族の団結を維持する重要な基盤でもあります。今年のフン王の命日である旧暦の3月10日は4月2日に当たりますが、新型コロナウイルス感染症が全世界で広がっているため、フン王の命日を記念する儀式は控えます。しかし、この信仰は、国がパンデミックを乗り越えるための重要な原動力となっています。

ベトナム建国の祖フン王を祀る信仰 団結の基盤 新型コロナとの闘いを激励 - ảnh 1 2019年の儀式

ベトナムで最も重要な信仰

伝説によりますと、古代中国の伝説上の8人の帝王の子孫にラック・ロン・クアンという王子がいました。王子は山の姫、オーコーと結婚して、子供が100人できました。その100人の子供の中から、フン王が出て、ベトナム民族の最初の国家となるバンランという国をつくりました。

そのため、ベトナム人の考えでは、フン王はベトナム民族の先祖です。その意味で、フン王を祀る信仰はベトナム人の血となり肉となり、ベトナム人の結束力をつくっていると言えます。ベトナム民族の発祥地とされる北部フート省にあるフン王を祀る寺院は先祖の象徴であり、神聖な土地つまり聖地です。フン王の命日である旧暦の3月10日にフン王を祀る寺院を1度でも訪れて拝むことは生涯の希望です。「どこに居ても、3月10日の命日は覚えていてね」という言葉はベトナム人誰もが心の中にあります。フン王を祀る信仰は民族精神のシンボルであり、民族大団結のルーツでもあると言えます。

民族の大団結は民族の力のルーツ 新型コロナとの闘いでも

ホーチミン主席は生前、「団結・団結・大団結:成功・成功・大成功」と述べ、団結の大きな力を強調しました。数千年にわたるベトナムの歴史を見ると、その事実は明らかです。また、現代歴史では、民族の大団結が発揮されたことにより、かつての民族解放事業と現在の建設発展事業は大きな成果を収めました。特に、現在の新型コロナウイルスとの闘いでは、民族の大団結はその勢いと役割を示しています。

グエン・フ・チョン党書記長・国家主席は3月30日に出した全国への呼びかけの中で、国民あげての新型コロナウイルスとの闘いを進め、今回のパンデミックを乗り越えようと訴えました。また、国民一人一人に対し、一致団結を強化し、新型コロナウイルスとの闘いにおける兵士になるよう呼びかけました。

党と政府の呼びかけに応じて、全国民は予防対策を徹底させているとともに、新型コロナウイルスとの闘いに必要な費用を寄付するなど、この闘いを奨励するスローガンをソーシャルネットワークでシェアしたりしています。

この間、「ベトナムほどの国はない」というスローガンはソーシャルネットワークで誇らしげで幅広くシェアされています。ベトナムは感染を効果的に抑制しており、この闘いで「誰一人も取り残さない」ようにしているからです。建国の祖フン王の命日の神聖な雰囲気の中で、ベトナム人は誰もが今までの成果を発揮して、今回のパンデミックを乗り越える決意を固めているでしょう。

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