ベトナム国家証券委員会は2012年を証券市場を再構築する年にしました。国家証券委員会は政府に対し、証券市場の再構築案を提出しました。これはベトナム証券市場の再生にとって、遅ればせながらも実施すべき課題です。
活動を開始して以来のこの11年、ベトナム証券市場は400兆ベトナムドンを調達してきました。これにより、国民の巨額のタンス預金を各企業の活動に利用できるようになりました。しかし、この数年、証券市場のバランスが取れなくなる兆が出てきました。証券市場に上場している株式の指数は連続して過去最安値を更新し、投資家の信念が損なわれ、証券市場に対する資金が枯渇しはじめています。
2011年末現在、ベトナムの代表的な株価指数である「VN INDEX」は前年同期と比べて25%減となりました。ベトナム証券市場の低迷原因の一つは世界経済が困難に直面しているということですが、主なる原因は国内証券市場が抱えている問題にあります。経済専門家によりますと、ベトナムはこれらの問題を早期に解決しなければ、投資家の信念を取り戻すことはできません。
ベトナム証券取引所が開設された2000年、上場企業は6社で、取引されていた証券2部しかなかったものです。しかし、現在、105の証券会社が活動を行っており、120万の口座が開設され、その中で、多くの会社の財政能力は低く、証券市場にリスクをもたらしています。
専門家によりますと、ベトナムは活動能力があり、情報が明朗な会社しか活動ができないように証券市場を再構築しなければなりません。ベトナム証券経営協会のグェン・タン・キー理事長は次のように語りました。
(テープ)
「この数年、私たちの証券市場は情報報告に関する指標の設置に多くの問題が残されています。そのため、市場の公開性と明確性が欠けているほか、情報が適宜に提供されていません。また、多くの指標があいまいで、具体的なものではありません。」
キー理事長はこのように語りました。
そのほか、多くの企業は証券市場に株式を上場していますが、その上場の効果と目的を十分に活用していません。特に2010年と2011年に、多くの企業は赤字経営に陥いり、その企業の株式の魅力と投資家の信念にマイナス影響を与えてきました。ハブバンク証券会社のアナリスト ドー・バオ・ゴックさんは次のように語りました。
(テープ)
「企業の株価が会計帳簿上の価値を下回る企業が多くあることは事実です。一方、多くの企業は市場で取引されている株価は企業の実質的な価値や有利な点などを遥かに下回っていると思っています。そのため、事業活動を良好に行っている多くの企業は現時点で、証券市場に上場することを望んでいません」
ゴックさんはこのように語りました。
こうした状況を前に、国家証券委員会は証券市場の再構築案を作成し、今年4月1日以降、実施を始めます。しかし、多くの経済専門家は証券市場の再構築の成功のため、経済と行政面での対策をもどうじに実施しなければならないとしています。