
12日と13日の両日、グエン・タン・ズン首相はラオスで開催されている第6回CLMV=カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム協力首脳会議と第5回ACMECS=ヤー・メコン経済協力戦略会議に出席する一方、第7回CLV=カンボジア・ラオス・ベトナム開発三角地帯首脳会議を主催します。これらの会議でベトナムは貿易、投資、地域連結、人材開発分野での協力の強化に取り組む決意を表明します。
実際、ASEAN=東南アジア諸国連合で、インドネシア、ブルネイ、タイ、シンガポール、フィリピンとベトナム、ミャンマー、カンボジア、ラオスの間でかなり大きな格差があります。また、各国の市場の規模や経済構造は異なっています。そのため、加盟諸国間の発展格差はASEANの未来に支障を来たしているとみられます。こうした事情を踏まえ、1999年10月、ラオスのビエンチャンで、ベトナム、ラオス、カンボジア3カ国の首相による会合が行われた際、カンボジア・ラオス・ベトナム開発三角地帯協力構想が提案され、3カ国の国境地帯の団結と経済社会発展、安全保障の確保における協力の強化を狙っています。同時にカンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム4カ国の協力関係も設立され、発展格差の是正とASEAN、及び地域への4カ国の参入の促進を目指しています。
現在、4カ国は、インフラ整備、交通運輸、情報技術、通信、人材開発などの分野を中心に200件あまりのプロジェクトを実施していることで、貧困解消、環境保全、観光発展に多くの成果をあげています。ただ、迅速な発展を遂げ、参入を促進するためにはASEAN内の協力潜在力を最大限に活用する必要があるとしています。今回、開催される第6回カンボジア・ラオス・ミャンマー・ベトナム協力首脳会議の目的は2011年と2012年期の行動計画の実施状況を点検し、複数の具体的な協力計画、及び今後の協力方針を討議することにあります。
これまでベトナムは4カ国の協力計画に主体的かつ積極的に参加し、毎年の行動計画の作成において主導的な役割を果たすと同時に協力の効果向上に向け、複数のアイディアを提案しています。また、ベトナムは2013年と2014年期のASEAN観光インフラ連結でのマーケティング・通信作業グループの担当者を務めています。この任務を全うするため、ベトナムは東西経済回廊に位置する中部各省の強みと潜在力の活用に力を入れています。同地域での観光活動に有利な条件を作り出すとともに観光ピーアールを促進し、不必要な行政手続きを取り消し、国際検問所、空港、港湾での監視作業に先進技術の適用を進めています。ベトナム観光総局のグエン・マイン・クオン副局長は次のように語りました。
(テープ)
「それぞれの地方は観光商標づくりに際し、独特の強みを持っています。クアン・チ省は多くの史跡に恵まれ、これらを観光スポットとして開発する必要があります。また、各地方の連携、協力による観光開発計画を作成し、行政手続を簡素化しなければなりません」
クオン副局長はこのように語りました。
他方、グエン・タン・ズン首相はラオス、及びカンボジア首相とともに開発三角地帯首脳会議を共催します。この席で、指導者らは前回会議で採択された合意書の実施状況を点検するとともに今後の協力方針を打ち出す予定です。ベトナム計画投資省・外国投資局のダン・スアン・クアン副局長は次のように話しました。
(テープ)
「他の地域と比べ、開発三角地帯のインフラ設備は後発で、投資誘致の要求を満たせません。また、同地域に対する投資の促進を目指し、3カ国は政策を統合化させる必要があると思います。更に共同行動計画も作成しなければなりません」
クアン副局長はこのように話しました。
なお、ラオス滞在中、ズン首相はいくつかの地方を訪れる予定です。この訪問はラオスとの団結と友好協力関係、及びラオス、カンボジア、ミャンマーとの投資協力の強化を目指すものとみられます。