(VOVWORLD) - 2018年にメコン河委員会の委員長を務めているベトナムは、メコン河の持続可能な開発のために全力を尽くしてゆく方針です。
既にお伝えしましたように、4月4日と5日の両日、カンボジアのシェムリアップでメコン河委員会の第3回国際首脳会議が開催され、ベトナムのグエン・スアン・フック首相が出席します。今回の会議は、水資源管理の強化を始め、メコン河の持続可能な開発を目指すものであり、国連のミレニアム目標を実現させるためのものでもあります。
メコン河 |
一本の河がその流域の運命を共有する
長さ4800キロメートルのメコン河は、中国、ミャンマー、ラオス、タイ、カンボジア、ベトナムの6カ国を流れる資源が豊かな河として知られています。メコン河委員会は、タイ、ラオス、カンボジア、ベトナムの4カ国が加盟している水資源に関する国際組織です。メコン河の開発、管理、環境保全、観光などの分野を加盟国間で調整するために、1995年に設立されました。
この20年、メコン河委員会は、水資源管理、環境保全、漁獲、水路開発などの分野における地域内外の協力強化に大きく貢献していると評されています。しかし、メコン河とその流域は気候変動の影響にも苦しんでいます。そして、上流の中国で始まり、流域全体で建設が進められたダムの数々も問題です。
そのため、今回の会議で、メコン河委員会は、メコン河の持続可能な開発を主な議題としています。ベトナムのメコン河委員会事務局のレ・ドゥック・チュン局長は次のように語りました。
(テープ)
「メコン河委員会は、この流域の戦略的課題を実現しました。例えば、水資源の総合的な管理により、地域とそれぞれの加盟国の行動計画を展開することです。今回の会議は、メコン河の持続可能な開発に関する加盟4カ国の公約の再確認や、今後の方向と優先課題の確定などを計るもので、重要な意義を持っていると思います。
ベトナムの国益 メコン河につながる
メコン河はベトナムにとって非常に重要な役割を果たしています。ベトナムを流れる部分の水量は、ベトナムの河河の水量の60%を、この流域に居住している人口はベトナムの総人口の23%を占めています。そのため、メコン河委員会の枠内で展開された協力への参加はベトナムの優先課題です。
2014年、ホーチミン市で、ベトナムは同委員会の第2回国際首脳会議を開催しました。また、メコン瀾滄江協力の枠内で、ベトナムは水資源管理作業グループの活動や、メコン瀾滄江水資源協力センターの設立など多くの提案を出しています。そして、先週ハノイで開催された大メコン圏第6回首脳会議で、ベトナムが提唱した水資源の持続可能な開発に関する提案は参加国の評価を受けています。この会議で発言にたったベトナムのグエン・スアン・フック首相は次のように語りました。
(テープ)
「メコン河の水資源の管理・持続可能な開発と使用を強化するため、情報交換や共同研究、環境保全を強化しなければなりません。また、それぞれの加盟国の政策はグリーン戦略を取り入れなければなりません。」
2018年にメコン河委員会の委員長を務めているベトナムは、メコン河の持続可能な開発のために全力を尽くしてゆく方針です。