ロシアのプーチン大統領は5日、公式訪問より格上の「国賓訪問」という位置づけで北京に到着し、中国訪問を開始しました。同日午後、胡錦濤国家主席と会談しました。ロシア大統領府筋は「中国の重要性を示す訪問だ」としており、5月に大統領に復帰したプーチン氏の「東方外交」が本格化します。
プーチン氏は5日、中ロ関係について人民日報に論文を発表し、「ロ中の戦略パートナー関係は地域と世界の安定を固める要因だ」と強調しました。特に、エネルギー分野 での戦略的関係は「ロシアにとってダイナミックなアジア太平洋地域への新しい輸出ルートの開拓になる」などと述べています。
中ロのエネルギー協力に関しては、中国国営の新華社通信によりますと、中国の王岐山副首相とロシアのドボルコビッチ副首相は1日、北京でエネルギー協議を開き、交渉が難航しているロシアから中国への天然ガス供給について話し 合いました。詳細は明らかにされていませんが、プーチン大統領と胡錦濤国家主席の今回の会談でも議題にするということです。
天然ガス供給を巡っては、中国側がロシア側の示した供給価格は高すぎると難色を示しています。中国の程国平外務次官は「中ロ首脳会談で新しい形の協力を目指す可能性が高い」と早期合意を目指す構えです。一方、ロシアのマスメディアによりますと、中ロ両国は新型の長距離旅客機開発を目指す航空協力プロジェクトを行う予定です。
また、科学技術、発明などの分野でも協力を強化する意向があるとしています。さらに、今回のプーチン大統領の中国訪問の際に、双方が様々な分野に関連する協力文書17件を締結するとの情報もあります。
これらの動きは、現在800億ドルに達している中ロ間の年間貿易額を2015年に1000億ドルに、そして2020年に2000億ドルにするという両国の目標を達成することに寄与するとみられます。
アナリストらは「この長年、中ロ関係が良好に発展しているが、大統領復帰直後行われるプーチン氏の今回の中国訪問は『中国を重視する』というロシアの外交路線を示し、これにより、両国関係が新しい発展段階に押し上げられる」との見解を示しています。