14日ハノイで、「WTO=世界貿易機関の加盟国となったベトナムの経済の迅速かつ持続的な発展を目指す政策」に関する共産党中央委員会の決議08-NQ/TW号の実施状況を総括する全国会議が開催されました。席上、政府は「世界経済への参入はベトナムの今後の国際社会への参入の中心となる」と再確認しました。
会議の様子
会議の報告によりますと、この5年間、この決議が着実に実施され、多くの成果を収めてきました。多国間関係の面で、ベトナムはWTO加盟のための公約を履行し、法律システムや、経済体制などがWTOの規定に見合うように改正、健全化されてきました。
この5年、ベトナムは世界経済へ積極的に参入し、経済面での孤立状況から抜け出し、世界と地域の経済活動への参加を強化しており、成長モデルの刷新を促進しています。ベトナムはASEAN=東南アジア諸国連合の経済共同体作りのほか、TPP=環太平洋戦略的経済連携協定や、EU=欧州連合とのFTA=自由貿易協定など複数の協力協定締結に関する交渉を進めているということです。会議で、グエン・タン・ズン首相は次のように語りました。
(テープ)
「この5年間ベトナムが収めてきた成果は目覚しいものです。世界の経済危機にもかかわらず、国の経済の発展速度がかなり高いレベルに維持されてきました。ベトナムは中所得国となっています。輸出市場が日増しに拡大しており、輸出品の品質も改善されています。また、FDI=外国直接投資誘致も著しく前進しています。これまで、ベトナムは複数の大規模なハイテクプロジェクトを誘致しました。農業分野も着実に発展し、国民の生活と社会の安定維持に寄与しています」
ズン首相はこのように語りました。
現在、ベトナムは世界経済への参入プロセスの次の段階を準備しています。ベトナムは「国際社会への参入を促進しながら、独立的な経済を構築すると同時に、『各国の信頼に足るパートナーとなる』という全方位外交政策を引き続き実施していく」との方針を打ち出しました。これに関し、ズン首相は次のように確認しました。
(テープ)
「世界経済への参入プロセスの次の段階の最高の目的は国益と民族の利益です。このため、世界経済への参入を社会主義への過渡期における国家建設綱領や2011年から2020年の経済社会発展戦略と同時に実施しなければなりません。というのは、この綱領と戦略の実施は世界経済への参入に寄与するからです」
ズン首相はこのように語りました。
今後のベトナムの世界経済への参入プロセスは多くの困難と試練があると予測されていますが、世界経済への参入を国の独立、主権、領土保全、安全保障と結び付けて実施すれば、ベトナムが成功すると期待されています。