(VOVWORLD) - 8日から中国は水際対策を緩和しました。これにより、中国と国境を接するベトナム北部のクアンニン省やラオカイ省などの国境検問所では、通関や出入国者の新型コロナウイルス検査を廃止しました。
中国のゼロコロナ政策で2年余り課されてきた厳しい通関検査が廃止されることで、交易の増加や通関の迅速化が期待されています。
中国はこれまで通関時のトラック運転手や貨物へのPCR検査を求めており、時間を要していました。また、一時中国側が国境を封鎖したことで、ベトナム北部の国ランソン省のタンタイン国境検問所では8日の早朝に、農産物などを乗せた約250台のトラックが並んで中国への通関手続きを待ちました。
南部ティエンザン省からジャックフルーツを乗せたトラックドライバー レー・ホン・フォンさんは、中国はベトナムの農産物にとって最大の輸出市場であるため、輸出業者は中国の国境開放を待ち望んでいたと述べ、次のように語りました。
(テープ)
「今までは中国が厳しい通関検査をしていたため、通関時間に長時間かかったほか、コストもアップしました。中国が規制を緩和することは喜ばしいニュースです。これからは通関時間が短縮されることを期待しています。また、旧正月テトが近づいているので、通関が早く終わり、家に戻って家族と一緒にテトを楽しみたいと思います」
一方、ランソン省のヒューギ国境検問所では、ベトナムで就労中の多くの中国人が旧正月に帰省するためにベトナムからの出国手続きを待っています。
南部ドンナイ省の工業団地で働く盛平超さんはこの3年間広西省の家族と会えなかったと述べ、次のように語りました。
(テープ)
「中国政府が新型コロナ対策を緩和したことを受け、中国へ帰って家族と一緒に旧正月を過ごしたいと思います。広西省の家族は私の帰省を知って大変うれしいようです。この3年間新型コロナの影響で会えなかったからです。帰省に当たって、出入国手続きに便宜を図ってくれたベトナム政府にも感謝したいと思います。旧正月の後、ベトナムに戻って仕事を続けます」
他方、ラオカイ省のラオカイ国境検問所では、8日の午前7時から、数百人が並んで出入国の手続きを待っていました。ラオカイ国境検問所の国境警備隊の隊長ブイ・ホン・ハー中佐は、国境開放はベトナムと中国の両方にとって喜ばしいニュースであると述べ、次のように語りました。
(テープ)
「かつて、新型コロナウイルス感染症が拡大したとき、国境警備隊は感染拡大を阻止するため国境線に沿って隊員を配置しました。現在は、国境検問所が通常通り活動するようになり、隊員は検問所に戻って出入国がスムーズに行えるよう見守っています」
中国の国境開放により、ベトナムと中国との輸出入が通常に戻り、ベトナムの経済成長も活力を取り戻すとされています。