現在、ベトナムは1992年憲法改正案への意見集約を行っていますが、国民の願望に応えられる憲法成程に向けて、建設的な意見を集約することは必要です。特に、提言にあたっては本名を使わなければなりません。しかし、現在、いくつかのウエブサイトやブログに善意のない幾人かは複数政党制や軍隊の非政治化を求めるため、偽名で、「憲法改正案に関する建議書」を作成しました。

北部タイビン省の大教会にあるファム・グェン・ホン( Pham Nguyen Hong) 司祭は共産党の指導的役割の撤廃、複数政党制を求める人々のリストにある100人の一人です。しかし、タイビン省の大教会にはホンという名前の司祭はいません。北部タイビン省の大教会の責任者グェン・フク・ハイン ( Nguyen Phuc Hanh) さんはこの事実を認めています。
(テープ)
「私たちの教区にはファム・グェン・ホンという名の司祭はいません。他の人々との話し合いを通じて、この偽名を使うことを知っていますが、そんなことに関心を払う暇はありません」
一方、タイビン省の教区評議会のグェン・バン・トァン会長も、ファム・グェン・ホンという名前は偽名であると明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「タイビン省の大教会には1975年以来、ファム・グェン・ホンという名前の司祭はいません。」
タイビン省の総人口は100万人を超え、その大部分は農業に従事しています。そのため、憲法改正案に関する建議書に署名した100人からなる名簿を作り、その4分の3は住所がないということは異常なことです。タイビン省と同じように、中部ハー・ティン省の住民およそ1300人もインターネットで憲法改正案に関する建議書に署名した名簿にあります。注目すべきことはこれらの人々の70%は農民で、インターネットを利用する機会はほとんどありません。ハー・ティン省祖国戦線委員会のトゥ・バン・ティン委員長は「ハーティン省の住民の大部分はインターネットでの憲法改正案に関する建議書に署名したというのは事実に相違がない。これは地元の住民の合法的権利を侵害するものである」と強調するとともに「これは共産党と政府に反抗する政治的企みである」と明らかにしました。
第11期ベトナム共産党中央委員会の指示と第13期国会の決議を実施して、これまでに、全国各地では1992年憲法改正への意見集約が積極的に行われました。ホーチミン市の市民の1千万人のうちの600万人は憲法改正案への意見集約を行いました。ハノイでも同じです。1992年憲法改正案へ意見を寄せる時、誰もが共産党の指導的役割、国家の権力、人権、公民の義務などについて自分の意見を述べることができます。意見を寄せる人が署名するか否かは構いません。中央理論評議会のメンバーであるマイ・クアン・ファン(Mai Quang Phan)中将は「現在、最も重要なことは偽名を使う数百人ではなく、ベトナム総人口のおよそ9千万人の意見を集約することである」と述べ、次のように語りました。
(テープ)
「およそ9千万人の意見を集約することは大事なことです。最も重要なことは憲法改正案に客観的、かつ、科学的意見を寄せるということです。これは配慮すべきことです」
1992年憲法改正案へ意見集約を実施してからこのおよそ3ヶ月間、ベトナム祖国戦線は国内外の人民各層からの意見を集約するため、7回にわたり会議を開きました。これらの会議で、参加者らはオープン、かつ、建設的な雰囲気の中で、意見を寄せることができます。そのため、憲法改正案に全国民の願望を取り入れるために偽名を使う必要はありません。