(VOVWORLD) - 今から75年前の1945年8月19日の8月革命の成功は、ベトナム民族を奴隷から国の主人公へと変えただけでなく、今日の国の建設発展事業に多くの有意義な教訓を与えてきました。
1945年8月の大きな勝利は、後の世代に多くの貴重な教訓を残しました。その中でも、革命のチャンスを掴み、活用したことは、勝利を取り戻すための決定的な要素であることもあります。
好機を掴んで、国の地位を向上させる
ホーチミン国家政治学院・党歴史雑誌のブ・クアン・ビン元副編集長によりますと、ベトナム共産党は、1945年8月革命のチャンスを主体的に作り出し、その好機を適宜に掴み、全国民を指導して、8月革命一斉総蜂起を起こし、政権を奪取ました。
ベトナム共産党は今日の状況にその教訓を活かして、研究・分析した上で、「国際参入とグローバル化は、世界の必然な傾向の一つであり、国を近代的かつ全面的に発展させる最も良いチャンスである」ということを認定しました。
1945年8月19日にハノイ市内のオペラハウスで、政権を取り戻る蜂起をスタートさせる集会の様子=Kinhtedothi.vn |
その精神で、ベトナムは、国連安全保障理事会の5か国の常任理事国と戦略的なパートナシップ、又は、全面的なパートナーシップを確立する他、およそ200カ国と外交関係を樹立しています。また、ベトナムは、2008年∼2009年期の国連安保理非常任理事国、及び、2010年のASEAN=東南アジア諸国連合議長国としての役割を立派に果たし、米朝首脳会議の開催地として選ばれました。特に、2020年、ベトナムは2020年~2021年期の国連安保理非常任理事国と2020年のASEAN議長国を務めています。これらは、ベトナムが国際場裏における自国の地位を示す良いチャンスとなっています。ベトナムのゴ・クアン・スアン元国連大使は次のように語っています。
(テープ)
「ベトナムは、ドイモイ事業を成功裏に実現しています。その一方で、ベトナムは、ASEAN議長国としてのリーダーシップを主体的に発揮してきました。ベトナムがこれらの役割を果たすことは、国際場裏におけるベトナムの地位向上、ベトナムに対する地域と世界の信頼向上に貢献してきました。」
好機を握り、国際経済への参入を促進
安定した政治、オープンな外交関係というチャンスを活かして、ベトナムは、世界経済への参入を促進し、経済社会発展と国家競争力向上に重要な貢献をしてきました。現在、ベトナムはWTO=世界貿易機関に参加し、ASEAN共同体におけるコミットメントの完全な実施に参加しています。
同時に、ベトナムは、複数の国際組織と貿易関係を結んでいます。広範な世界経済に参入したことで、ベトナムは世界の主要経済国との経済ネットワークの中の重要な「一環」になっています。特に、ベトナムは、CPTPP=包括的かつ先進的環太平洋経済連携協定に加盟した他、EVFTA=ベトナムと欧州連合との自由貿易協定に調印したということです。
ホアン・コック・ブオン商工次官=moit.gov.vn |
この協定について、ホアン・コック・ブオン商工次官は次のように明らかにしました。
(テープ)
「協定は、ベトナムと相手との貿易投資関係を促進し、国民と企業の需要に応えます。しかし、重要なことは、企業の底力と企業革新の決意に頼ることにあります。何よりもまず、各企業は、協定の恩恵を得るために、グローバルなアプローチの考え方を変え、生産能力の主体的向上と国際貿易への加盟に努力する必要があります。」
国の発展事業において、ベトナムは好機に恵まれる一方、困難にも直面しています。現在流行している新型コロナウイルス感染症との闘いはその一例です。しかし、「8月革命の好機を掴む」という教訓は、常にベトナムの国際参入過程に活用されているということです。