20日午前、ハノイで、第13期ベトナム国会第5回会議が開幕しました。会議で、政府を代表して、グェン・スアン・フク( Nguyen Xuan Phuc) 副首相は2012年と今年始からの4ヶ月間の経済社会発展事業の実施状況の報告書、および、年末までの行動計画を発表しました。

政府の報告はベトナムが、今年始めから達成した成果を明らかにしました。具体的には、この4ヶ月間、経済社会発展は前向きな兆しを見せていました。4月のCPI消費者物価指数は昨年同期と比べて低い水準にあります。外国為替市場は安定して、外貨準備高は改善されました。各企業が直面している問題も早期に解決されていました。今年第1四半期のGDP国内総生産の成長率は4，89％に達し、昨年同期と比べて高くなっており、今年始めから、ベトナムは475000人の雇用を創出しました。

しかし、今後、世界経済の回復の鈍化により、国内経済は多くの困難に直面することが予測されています。これを踏まえて、政府は今後の政策として、マクロ経済の管理の強化、インフレの抑制、通貨政策を臨機応変に実施することを明らかにしています。フク副首相は次のように語りました。

（テープ）

「企業が生産経営活動に直面する困難の解決、不良債務の処理、購買力の向上、消費の強化などに力を入れるとともに、海洋経済の発展、「ベトナム人が率先してベトナム製品を使おう」という運動の展開、経済再構築の強化を行います。」

政府はインフラ整備、金融機関の再構築を目指し、足並みを揃えた対策を取るよう指導しました。

政府は経済発展に伴い、社会福祉の確保、自然災害や気候変動への対応策に全力を尽くします。また、行政改革、汚職撲滅、浪費防止なども推し進められます。外交活動を、効果的に実施していくことを目指す措置について、フク副首相は次のように語りました。

（テープ）

「国際社会への参入に関する総合的な戦略の作成と実施、各国との自由貿易協定の締結のための交渉に積極的に参加するとともに、各国との関係の格上げに力を入れます。これと同時に、2015年をめどに、アセアン共同体の構築を完成するため努力するほか、国外在留ベトナム人問題の解決の強化、海上で漁業しているベトナム人の保護を精力的に実施します。ベトナムは国際法を基礎に、海洋で発生した紛争を平和的な措置で解決するため、これを終始一貫して主張します」

このように語ったフク副首相は「今後の事業は重大ですが、政府と各部門や機関の高い意識により、ベトナムは2013年の政府計画を遂行し、2011年から2015年までの経済社会発展5ヵ年計画の実施に寄与するだろう」と決意を述べました。