グェン・スアン・フック首相と在ベトナム日本大使館の深田 博史大使との会見
既にお伝えしましたように、今月26日から28日にかけて、ベトナムのグェン・スアン・フック首相は日本を訪問し、三重県志摩市賢島で開催するG7主要国首脳会議に合わせたアウトリーチ会合に出席します。
G7以外の7カ国の1カ国として、伊勢志摩サミットに招かれたベトナムは、グローバル問題に積極的に参加している国であると見なされています。
G7サミットが同グループ以外の諸国を招くのは今回が初めてではありません。サミットの議長国には議事日程にふさわしい国や国際機関の招待を決定する権利があります。ベトナムが今回のG7サミットに招かれるのは今回が初めてのことです。これは、日本を始めとするG7グループがベトナムの威信と役割を重視していることを示しています。
世界的試練に対応する責任の現れ
伊勢志摩サミットのアウトリーチ会合は27日に開催されます。会合には、日本、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、イギリス、アメリカの7カ国の首脳と欧州理事会議長、及び、欧州委員会委員長の他、ラオス、ベトナム、インドネシア、バングラデシュ、スリランカ、パプアニューギニア、アフリカ連合の議長国チャド、及び、国際機関からは国連、経済協力開発機構、アジア開発銀行、国際通貨基金、世界銀行のトップが参加します。同会合では、アジアに焦点を当てた議論に加えて、質の高いインフラ投資や保健、女性などについても議論される予定です。
先月、フック首相は在ベトナム日本大使館の深田 博史大使と会見を行った際、「今回の日本訪問に当たり、ベトナムと日本の指導者は二国間会合を行い、戦略的なパートナーシップの深化に関する内容を討議する」と明らかにしました。また、フック首相は「ベトナムは日本と協力して、両国間の協力関係を今後も引き続き発展するため取り組む」と公約しました。アウトリーチ会合で、フック首相は基調演説を行う予定です。
国際コミュニティにおける信頼性と地位を示すベトナム
現在、ベトナムは国際コミュニティの信頼にたるパートナーであり、責任のある一員の存在です。このことは、国際コミュニティから認定され、高く評価されています。国連は貧困解消、ミレニアム目標の達成、及び「一つの国連」イニシアティブの実現などにおいて多大な成果を収めてきたベトナムを幾度も顕彰してきました。その他、ベトナムは、国連の平和維持活動に重要な貢献をしてきた責任のあるメンバーとなっています。
在ベトナムアメリカ大使館のテッド・オシウス大使はベトナム外交部門の3つの基本的原則を強調しました。それは、国際の原則と法律を尊重、保護すること、ベトナムとパートナーの利益を尊重すること、地域と世界の平和、安定の維持に向けて各国と共に努力するということです。
ASEAN域内では、ベトナムは常に国際法に従ってベトナム東部海域での緊張情勢を平和措置で解決することを主張し、特に、ベトナムはこの問題解決を巡って国際法にふさわしい平和措置の捜索に努力しています。
このように積極的かつ責任のある貢献により、ベトナムが伊勢志摩サミットのアウトリーチ会合に招待された7カ国の一つであることは偶然ではありません。主催国日本を始めとする国際コミュニティは会合において、ベトナムに地域と世界の問題解決にさらに寄与してもらいたいという意向を表明したのでしょう。