多国間協力、ベトナム対外政策の柱

(VOVWORLD) - 既にお伝えしましたように、9月29日、ニューヨークの国連本部で開催中の第74回国連総会の一般討論会で、ベトナムのファム・ビン・ミン副首相兼外相は「平和と持続可能な発展に向けての多国間主義の強化」と題する演説を行いました。
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 その中で、ミン副首相兼外相はこの一世紀の4分の3に、国連を中核とする多国間主義は欠かせない役割を果たしてきました。

国連総会をはじめとする多国間フォーラムは各国の共通政策を討議・作成する場であるとともに、伝統的、及び非伝統的安全保障問題への対応や地球的な試練の解決、国民の生活水準の改善を目指す構想や戦略を打ち出す所でもあります。

ベトナム、多国間協力を重視

国連総会で、ミン副首相兼外相は「多国間協力はベトナム対外政策において重要な地位がある。ベトナムのドイモイ=刷新、発展、国際参入は地域と世界の多国間協力体制への参加につながっている」と強調しました。国連をはじめ、多国間協力体制はベトナムと各国との協力関係の強化に法的枠組みを作り出しているとしています。

ベトナムは多国間協力体制に積極的かつ主体的に参加する一方、ASEAN加盟諸国と力を合わせ、平和、安定、安全保障の維持や東南アジア、及びアジア太平洋地域の繁栄、発展の強化におけるASEANの中核的な役割の確保に尽力しています。

また、ベトナムは国連の平和維持活動に主体的かつ積極的に参加し、持続可能な開発、海洋、社会発展、人権擁護などに関する国連の議事日程や政策の作成に貢献したうえで、持続可能な開発のための2030アジェンダと気候変動対応に関するパリ協定の完全履行を公約し、2025年をめどに使い捨てのプラスチックの使用を中止するため、具体的な行動を取ってきました。

多国間主義の強化とベトナムの立場

さらに、ミン副首相兼外相は「多国間主義が大きな試練に直面している現在、国際共同体が多国間主義と国連の活動を強化するため、力を合わせる必要がある」との見解を示しました。ルールに基づく世界秩序の構築における国際法と国連憲章の役割と重要性を再確認するとともに、各国の関係、多国間協力を推進しなければなりません。

また、国際法の尊重は衝突を抑制し、紛争の長期的な解決策を模索するための適切な方法であるとしています。ベトナムは国際法、国連憲章に基づき、あらゆる紛争を平和的措置で解決する努力を支持し、アフリカ、中東、東南アジア地域の安全保障問題への対応に関する国連安全保障理事会、アフリカ連合、欧州連合、アラブ連盟の協力・連携を歓迎します。

ASEAN2020議長国、及び国連安全保障理事会非常任理事国としてベトナムは加盟諸国と力を合わせ、衝突の防止、持続可能な平和の構築に尽力する意向があります。また、衝突後の再生事業、とりわけ地雷・不発弾の除去、経済社会発展を優先課題に位置づける方針です。

ミン副首相兼外相は「国連改革に各国をはじめ、非政府組織、社会団体、市民の貢献を動員する必要がある。それぞれの政府、指導者の政治的公約は多国間主義の強化にとって重要な意義がある」と強調しました。

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