少数民族の人々の権利保護

(VOVWORLD) - この十数年間、政府は山岳地帯と少数民族居住地での社会経済開発を目指す複数のプログラムを展開しています。

8月9日は「世界の先住民の国際デー」です。 これは、1982年にジュネーブで開催された「先住民族に関する国連ワーキンググループ」の第 1 回会合にちなんで設けられ、先住民の権利保護に対する国際社会の関心を高めることを目指すものです。ベトナムにとって、これは、山岳地帯と少数民族居住地での社会経済開発事業とその住民の物心両面の生活改善事業において収められてきた成果および問題点を点検するチャンスでもあります。

少数民族の人々の権利保護 - ảnh 1(写真:baothainguyen.vn

ベトナムは54の民族が共に暮らし、その中には53の少数民族が存在します。少数民族の人々の数はおよそ1400万人で、総人口の14.3%を占めています。国の開発事業において、ベトナムの党と国家は常に、各民族間の平等権と団結を重視しています。第13回党大会決議には、各民族間の団結に関する政策は戦略的な意義を持つ課題として定められています。

工業化・近代化・国際社会への参入が促進されている背景の中で、ベトナム政府は少数民族の平等権を確保するために取り組んでいます。ベトナムがUPR=国連人権理事会の普遍的定期的審査制度で出された少数民族問題を含む勧告を承諾・実施していることはその証と見られています。ベトナムはこれらの勧告を実現させるために様々な措置を講じています。その中で、教育に関する少数民族の基本的権利の確保に関する勧告の実現は著しい成果を収めてきました。

実際、ベトナムは教育の発展を最も重要な国策の一つと見なしており、教育に大きな投資を行っています。その中で、少数民族居住地や山間部、離島などの教育への投資を重要視しています。これにより、少数民族の多くが居住している省を含む全国の各省・市は小学校と中学校の義務化を完成しました。

少数民族の人々の権利保護 - ảnh 2(写真:daidoanket.vn

また、この十数年間、政府は山岳地帯と少数民族居住地での社会経済開発を目指す複数のプログラムを展開しています。例えば、2016~2020年期における貧困解消国家目標プログラムや、新農村建設国家目標プログラム、山岳地帯と少数民族居住地でのインフラ整備プログラムなどです。さらに、少数民族居住地の多くは山間部や僻地にありますが、これまで、少数民族が居住している村のほとんどはラジオとテレビの電波を受信できるようになりました。これに伴って少数民族の言語で放送されるラジオとテレビの番組も充実しています。

ベトナム政府は少数民族居住地の医療システムの充実にも力を入れています。これにより、少数民族の人々も十分な医療サービスを受けられるようになりました。特に、山岳地帯や、僻地、離島、少数民族居住地での医師数が日増しに増えています。現在、ベトナム政府は、2021年~2030年期の少数民族居住地と山間部の社会経済開発プログラムおよび「極小の少数民族の保護と人間開発」プログラムを精力的に進めています。これらのプログラムは少数民族居住地・山間部と平野部との発展の格差を是正し、その中で、極小の少数民族を含め少数民族の物心両面の生活を改善することが狙いです。

同時に、2020年6月19日に発表された国会の決議120号も実施されています。2016~2020年期における貧困解消国家目標プログラムや、新農村建設国家目標プログラム、山岳地帯と少数民族居住地でのインフラ整備プログラムとともに、この決議の実施は山岳地帯や、僻地、離島、少数民族居住地での社会経済状況の改善、住民の生活水準の向上、少数民族の基本的権利の確保につながることでしょう。

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