(写真:AFP)
9月24日から28日にかけて、チュオン・タン・サン国家主席率いるベトナム高級代表団は2030年までの開発アジェンダを採択した国連サミットに出席し、そして、28日から30日にかけて、キューバ公式訪問を行ないました。これらの活動はベトナムの国際社会への参入強化へ貢献しているとされています。
今回、サン国家主席は国連サミットの活動に積極的に参加した他、ベトナムとキューバとの友好関係の発展に実質的に寄与しました。
ベトナムの開発目標に関するメッセージ
今回の国連サミットに参加したサン国家主席は演説を行い、「2030年までの開発アジェンダと国連のミレニアム開発目標の実現のため全力を尽くす」ことを公約しました。サン主席は「国際法を基に、和平環境と安全保障の確保はミレニアム開発目標の実現のための前提的な条件である。世界各国は自国の力を活かして、ミレニアム開発目標を全ての発展政策に取り入れ、その中味は、人間が中心である」ことなどを強調しました。そのほか、サン国家主席は農村の持続的な発展、ベトナムにおけるジェンダー平等の実現に関するベトナムの経験とベトナムの国連和平維持部隊の活動への参加について演説を行ないました。
国際関係の多様化
今回の国連サミットに参加した際、サン国家主席はサミットに参加していた世界の20の国々と地域の大統領、首相などと2国間会見を行い、共に関心のある国際問題、経済、貿易、投資分野における関係強化について意見を交換しました。これらの会見で、各国の代表は貧困解消分野においてベトナムが収めた成果を高く評価すると共に、これらの成果により、ベトナムは2020年~2021年期における国連安全保障理事会非常任理事国の候補者となることに値するとの見解を明らかにしました。また、各国の代表はベトナムは今後も国連ミレニアム開発目標の実現に引き続き取り組むよう希望を表明すると共に、ベトナムの2030年までのミレニアム目標の実現を支援することを公約しました。
国際法に基づいて国家領有権確保のため戦う
今回の国連サミットとその際に行なわれた外交活動を行ったサン国家主席はベトナムのホアンサ群島とチュオンサ群島に対するベトナムの終始一貫した立場を引き続き強調しました。サン主席は「ベトナムはASEAN=東南アジア諸国連合加盟諸国、及び、関連各国と連携して、ベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海における安全保障、航海と上空飛行自由をはじめ、地域の平和、安全保障を確保し、持続可能な開発に有利な条件を作り出すため全力を尽くしている。ベトナムは1982年の国連海洋法条約を含め、国際法を基礎にベトナム東部海域の紛争を平和的措置で解決すると共に、DOC=海上行動宣言を遵守し、COC=海上行動規範の早期作成のため取り組む」と述べました。
サン国家主席率いるベトナム代表団の今回の国連サミットへの出席とキューバ訪問は国際社会におけるベトナムの地位向上の他、ベトナムと国連、及び、伝統的関係を持つ国々との関係強化に寄与することでしょう。