平和措置による国家主権の保護


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平和、民族独立、民主主義、協力及び発展は、今日のベトナムの一貫した外交路線となっています。しかし、世界の政治と安全保障の状況は予測できないほど、急速に変化しつつあります。アジア太平洋地域と東南アジア地域の状況さえも、複雑に変化しています。中でも、ベトナム東部海域(いわゆる南シナ海)問題は地域と国際世論の関心を集め、ホットニュースの一つとなっています。

こうした状況を前に、海と島の領有権問題に対するベトナムの見解は、祖国の独立・主権・領土保全、国家の利益を堅持し、断固として保護しながら、平和的環境と発展のための協力を維持するということです。

平和措置による紛争解決原則を堅持

以前から、ベトナム東部海域問題は、地域内におけるホットスポットとなっており、幾つかの大国間による領土・主権の紛争と戦略的競争のため、日々深刻化されつつあります。3000キロメートル余りの海岸線に恵まれるベトナムは、安全保障に関する多大な影響を直接受けています。ファム・ビン・ミン副首相兼外相によりますと、ベトナムは、ホアンサ群島とチュオンサ群島に対する領有権を何度も強調してきました。また、ベトナム外交部門は、平和措置による領有権の保護、及び交渉や会談、及び国際法に従ってあらゆる紛争を解決するというベトナム共産党の主張を掲げて、実現し続けています。ミン副首相兼外相は次のように語りました。

(テープ)

「ベトナムの見解は、ベトナムの管理下にある島の領有権を確保し、国際法に従って領有権を堅持するということです。また、ベトナムは、海岸線から200カイリまでの排他的経済水域に対する自国の主権を確保しなければなりません。二国間の紛争に関する問題は、二国間協議により解決されます。多国間の紛争は、多国間の協議により解決されるとしています。ベトナムは、国際法の尊重を基礎にして、平和措置で領有権を保護すると共に、他の当事者に国際法の尊重を求めています。これは、ベトナムの主張です。」

安定的かつ平和的環境は共同利益である

ベトナム東部海域における、当事者が強い反応をとらなければ、大国による行動のエスカレート化に懸念されている背景の中で、ミン副首相兼外相は「ベトナム東部海域を巡る問題は地域内だけのものではなく、域内外の諸国は航行の安全保障を目指すため、共通の責任を持たさなければならない。大国ならば、安定的かつ平和的環境の維持により大きな責任を果たすべきだ。」と強調しました。

一方、在中国ベトナム大使館のダン・ミン・コイ大使は次のような見解を明らかにしています。

(テープ)

「ベトナム東部海域をめぐる状況は複雑だ、との評価があるものの、私はこの問題を楽観視しています。現在、中国は急速に発展している大国です。全ての大国は平和的な関係の維持を望んでいるといえるでしょう。安定的かつ平和的なアジア太平洋地域は中国の利益でもあるからです。地域内諸国と大国には安定的かつ平和的な環境を望むという類似点があると思います。」

先ごろ、ASEAN=東南アジア諸国連合と中国は、2017年に、COC=海上行動規範を早期に策定することで一致しました。これは、ベトナム東部海域の安定と平和の維持に寄与する法的手段の一つであると期待されています。

対立縮小、衝突阻止、協力増加

去る22日、ハノイで開催中の第29回外相会議の開幕演説に立ったグェン・フ・チョン共産党書記長は「世界が変化している背景の中で、外交活動は、対立の縮小、衝突の阻止、協力の増加に向けて効果的な役割を果たすべきだ。」と強調しました。この方向を貫徹して、ベトナム外交部門は、領土保全の着実的確保、平和的な環境の維持を目指して、自らの役割を果たしています。

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