2016年はASEAN共同体構築してから初めての年であり、ASEANビジョンと総合的計画を実施する初めての年でもあります。ASEANは2016年~2020年期の分野別の行動計画を作成、採択した他、ASEAN2024の統合総合計画、外交関係の強化、ASEANの各機関の活動の効果向上に努めました。
ASEAN、核心的役割を引き続き発揮
2016年、ASEANは政治・安全保障、経済、文化社会という3本柱における共同体の発展に一定の成果を収めた他、加盟諸国間の発展の格差の縮小に成功しました。ASEANの外交活動にも大きな前進を見せてきました。2016年、ASEANは11の主な相手国の中の7と戦略的パートナー関係を構築した他、ノルウェイー、スイス、ドイツに対話国体制を構築しました。また、ASEANのTAC=東南アジア友好協力条約の加盟国の数が25カ国に増えました。ベトナム外務省ASEAN局のブーホー( Vu Ho) 副局長は次のように語りました。
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「ASEAN域内の団結が維持され、内部問題が加盟諸国の利益に配慮しながら、解決され、地域内の平和、安全保障に寄与してきました。ASEANと相手国との関係がASEANが制定した体制に基づき強化されてきました。ASEAN共同体の発展と伴い、ASEANの構造が徐々に形成され、その中で、ASEANは核心的役割を演じています」
注目すべきことは2016年、ASEANはベトナム東部海域、いわゆる、南シナ海に関して、立場を明確に示したということです。これはこの海域の平和、安定、安全保障、航海と航行の自由の確保、国際法を基礎に、紛争を平和的措置で解決することに寄与してきました。これに関して、ベトナム外務省のファム・クアン・ビン( Pham Quang Vinh) 次官は次のように語りました。
(テープ)
「ASEANの最も重要なことは平和、安定した環境を維持するということです。その他、ASEANはより大きな相手国との関係を結ぶための場を作りました。また、ASEANは地域内の行動規範を作りました。ASEANがなければ、大国と小国との関係が地域内にある各国の共通の利益のためのものではなくなってしまうと思います。これにより、ASEANは地域内の核心的役割を担っていると言えます」
共通の参入プロセスと結びつける
ベトナムはASEANのすべての協力分野に積極的に参加してきました。ベトナムの役割が2016年、ASEANが出したの多くの構想や宣言にしめされました。国家レベルとして、ベトナムはすべての省庁にASEANビジョン2025を実現する計画を作成しました。ベトナム外務省のレ・ホアイ・チュン( Le Hoai Trung) 次官は次のように語りました。
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「ベトナムはASEAN加盟諸国と協力して、ASEAN活動に積極的に参加してきました。具体的には、ベトナムは2016年のASEANの議長国を務めているラオスと緊密に協力して、ASEAN内の団結維持に取り組みました。また、ベトナムは多くの分野において、自らの構想を出しました。例えば、2016年、ラオスで開かれた安全保障フォーラムで、ベトナムは海上に勤めている各国の法律施行機関の連携に関する構想を出しました。」
2017年、ASEANは創設50周年、及び、ASEAN憲章締結10周年を記念します。地域と世界情勢に不測の事態が発生している背景の中で、ASEANの核心的役割がさらに向上される必要があります。今後も、ベトナムはASEAN域内の協力強化に引き続き主体的、かつ、積極的に参加するため、全力をあげて取り組んでいきます。