(VOVWORLD) -ADBアジア開発銀行が2022年7月に発表した報告によりますと、現在、ベトナムには、評価額が10億ドル以上の未上場のスタートアップ企業が4社あります。ベトナム・シンガポール・インドネシアから形成されたスタートアップのゴールデントライアングルは東南アジア地域のスタートアップに大きな弾みをつけています。
スタートアップの情報マップ「StartupBlink」が発表した2022年の世界スタートアップ・エコシステム・ランキングでベトナムは順位を5ランク上げ、100か国の中で54位に立っています。アジア太平洋地域では、13位から12位に、東南アジア地域では、6位から5位にランクアップしました。また、2023年、タイを追い越して東南アジアの4位に立つと予測されているとしています。
ADBアジア開発銀行が2022年7月に発表した報告によりますと、現在、ベトナムには、評価額が10億ドル以上の未上場のスタートアップ企業(ユニコーン企業)が4社あります。ベトナム・シンガポール・インドネシアから形成されたスタートアップのゴールデントライアングル(黄金の三角地帯)は東南アジア地域のスタートアップに大きな弾みをつけています。その中で、ベトナムは有望な市場と、政府の支援によって東南アジアの希望の星であるとしています。
フイ所長(「baodautu.vn」紙) |
計画投資省傘下の国家イノベーションセンターのヴ・クォク・フイ所長は次のように語りました。
(テープ)
「ベトナムは国際組織によって、東南アジア地域でイノベーションによるスタートアップエコシステムが最もダイナミックに発展している3か国の一つです。先ごろ、WIPO=世界知的所有権機関が毎年発行しているWIPO加盟各国のイノベーション力を比較したGII=グローバル・イノベーション・インデックスの2022年版では、ベトナムは、この10年でランクを20上げ、GIIの伸び率が最も高い国の一つだとしています」
ベトナムのイノベーション促進政策はこの分野に携わる世界各国の多くの企業を魅了しており、世界の大手企業の殆どがベトナムに進出しています。在ベトナム韓国商工会議所のホン・スン元理事長は、ベトナムではイノベーションによるスタートアップの展望は明るいと明らかにし、次のように語りました。
(テープ)
「ベトナム政府の取り組みを歓迎しています。ベトナム政府が国家イノベーションセンターを設立したことを知りました。このセンターはイノベーションに対する政府の大きな関心を示しています。また、ベトナム政府は世界のベンチャーキャピタルファンドの誘致に力を入れています。イノベーションによるスタートアップを奨励するため、先進国よりかなりオープンな法的基盤を作っていると思います。そのため、ベトナムのイノベーションに進出している韓国の投資家が増えています。ベトナムの若者は本当にスマートで勤勉で、特にスタートアップに対して大きな情熱を持っていると思います」
党と国家は、イノベーションがベトナムの急速で持続可能な開発に特に重要な役割を果たすことを認識しており、若者を始め、全国民の力と知恵をイノベーション促進に集中するよう訴えています。
ファム・ミン・チン首相は、イノベーションによるスタートアップを激励する決意を固めたと強調し、次のように呼びかけました。
(テープ)
「科学者、企業、組織、個人、国内外の投資家に対し、イノベーションによるスタートアップにさらに貢献するよう呼びかけます。ベトナムのイノベーションによるスタートアップ共同体、特に若者たちは引き続き、ベトナム人の強みや知恵を活かし、失敗を恐れず困難と試練に敢然と立ち向かい、情熱・信頼・決意を持ってスタートアップを立ち上げ、地域と世界規模のユニコーン企業を作り、強靭なベトナムの建設、および国民の豊かで幸福な生活に貢献する必要があります」
2022年5月11日、政府は、「2030年までの科学技術・イノベーション開発戦略」を発布し、戦略を効果的かつ精力的に展開する決意を示しています。政府と企業を始め、全国民の決意と努力により、ベトナムのイノベーションは一段と促進され、国の建設事業に大きな弾みをつけることでしょう。