ベトナム経済は様々な困難に直面しているという事情を踏まえ、政府は今年のGDP＝国内総生産の伸び率を6･7%にするという目標の達成を目指して、年末までの数ヶ月間、適切な措置を取る方針を固めました。

1日午後、政府の6月月例会議の閉会式で、グエン・スアン・フック首相は「党、国家、政府は全政治システム、全国民、全軍、各省庁、各レベル、企業界の力を活用して、創意工夫を凝らし、刷新を進め、目標達成に全力を尽くす決意である」と強調しました。

GDPの目標値を修正しない

今年上半期、国内経済は様々な困難に直面しながらも、下半期に成長の余地があると評されています。農業生産に関して、農業農村開発省は南部メコンデルタ各省に対し、稲や野菜の栽培面積を2万5千ヘクタールを拡張すると同時にできるだけ、生産コストを削減するよう求めました。また、水産物の養殖を促進する必要があるとしています。

一方、商工省は下半期に輸出は増加する可能性があり、農・水産物の輸出額は8.5%増となるとの予測を出しました。国家銀行は企業に対し、融資を容易に受けるよう、インフレ抑制、マクロ経済の安定に取り組む一方、各銀行に対し、金利の軽減を求める方針です。他方、ベトナム祖国戦線は共同生産組合中央指導委員会を設立することと新農村づくり運動における共同生産組合の役割を発揮することを求め、共同生産組合の発展を狙っています。

グエン・スアン・フック首相は政府、各省庁、地方、企業、及び国民の努力により、6･7%成長という今年の目標を達成するとの見解を示しました。

目標の達成に向け、政府の健全化

GDPの成長目標を達成するため、ベトナム政府は清廉で強靭な政府を構築し、汚職と断固として戦い、国民、及び企業の奉仕に尽力し、投資経営環境の充実を進める決意を示しました。フック首相は次のように語りました。

（テープ） 

「明白さと責任感を高めると同時にあらゆる分野で国家丸抱え方式を撤廃し、局部的な利益を防止する必要があります。また、市場経済体制を充実し、国営企業の規模を縮小させ、活動効果を向上させなければなりません。さらに、民間経済セクターを成長の重要な原動力と見做す一方、医療、教育、文化、科学技術分野への投資を大衆化すべきです。」

このように語ったフック首相はまた、政府は経済成長の促進を目指して、投資経営環境の改善や行政手続きの簡素化に関する決議や投資法改正案と企業法改正案の実施を手解きする文書を公布したと明らかにし、次のように語りました。

（テープ） 

「第1、投資経営環境の改善に際し、各省庁、地方は政府の決議01号、19号、35号を精力的に実施する必要があること。第2、投資額の実施を加速する一方、中部高原地帯テイグエン地方、南中部、メコンデルタ各省の農民に対し、農業政策の回復を支援することです。さらに、社会安全保障の確保、輸出市場と国内市場の拡大に力を入れなければなりません。」

そして、フック首相は競争力と生産効率の向上を訴えました。従って、各省庁、地方は具体的な行動計画を作成し、再構築を強化する必要があるとしています。他方、ハノイとホーチミン市をはじめ、国内各地は起業活動を中核的な任務に位置づけ、進め、成長目標の達成に力を入れなければなりません。